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2013/10/13 3歳牝馬オープン 馬齢 指定 国際
施行コース
  • 11R
    京都 A
  • 芝2000m
    内・右回り

  • 見込み
コース図
内回りであることと、直線が短いことが最大の特徴。当然内枠先行馬が有利。ただ、包まれるリスクも高い。G1レースともなると、流れも早くなるため、一概に有利不利は論じにくい。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 スマートレイアー 牝3 55.0 武 豊
1 02   シャトーブランシュ 牝3 55.0 北村 友一
2 03 × ティアーモ 牝3 55.0 川田 将雅
2 04   コレクターアイテム 牝3 55.0 秋山 真一郎
3 05   セキショウ 牝3 55.0 吉田 豊
3 06   ウリウリ 牝3 55.0 浜中 俊
4 07 × トーセンソレイユ 牝3 55.0 メンディザ
4 08   マコトブリジャール 牝3 55.0 柴田 大知
5 09   ノボリディアーナ 牝3 55.0 幸 英明
5 10   サクラプレジール 牝3 55.0 福永 祐一
6 11   リボントリコロール 牝3 55.0 横山 典弘
6 12 エバーブロッサム 牝3 55.0 戸崎 圭太
7 13   リラコサージュ 牝3 55.0 池添 謙一
7 14 デニムアンドルビー 牝3 55.0 内田 博幸
7 15   ビーナストリック 牝3 55.0 津村 明秀
8 16 メイショウマンボ 牝3 55.0 武 幸四郎
8 17 × ローブティサージュ 牝3 55.0 岩田 康誠
8 18   セレブリティモデル 牝3 55.0 松山 弘平
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
MH
ミドルハイ
内回りを意識されてか、例年、このレースはペースが早めの傾向。今回も先行勢はそれなりに揃っており、淀みなく流れそう。
信頼度
D
波乱内在
トライアルレースが極端な展開になったため、連動性に疑問。加えて各馬の実力差も接近しており、波乱の可能性も。
予想本文 

 期待の日本馬2頭が参戦した凱旋門賞は、残念な結果に終わった。だが、叶えば夢は夢でなくなってしまう。引き続き目標があるということは日本の競馬界にとっては、意義あることなのかもしれない。一方、国内秋G1は3歳牝馬の3冠目、秋華賞。今年のこの世代の牝馬は中心馬不在といっていい。空洞の世代か、否か。それが問われる一戦となりそうだ。

 ぎりぎり間に合ったスマートレイアー。この馬を格下扱いにできない事は述べるまでもない。残してきた走破時計は現実績馬をはるかに上回る。無論、時計がすべてではないのが競馬とはいえ、そのレースを見た者には十分期待感を抱かせるレースぶりだった。有力馬より前に位置しながら、速い脚を繰り出せるのはこのメンバーなら大きな武器になる。加えて内枠となれば、包まれるリスクは名手に補ってもらうことで、その利を最大限に活かせる。やはり本命とせざるを得ない。

 前走、道悪と大外枠を考慮すれば、休養明け初戦としてはまずまずの結果のメイショウマンボ。デニムアンドルビーには差し比べで破れたとはいえ、展開面も考慮すれば仕方ない面もあり、それほど見劣りするものではなかった。追い込み脚質に近い差し馬だが、ある程度の器用さは備えており、得意の京都で巻き返しに期待したい。ここはオークス馬の意地がみたいところだ。

 なんだかんだいっても、ローズS組のこのレースにおける連動性はかなり高い。そこでデニムアンドルビーは、14キロ増の馬体重、さらに悪癖の出遅れもありながら、最後方から差し切り、1番人気に応えたことは賞賛に値する。ただ、その豪快なレースぶりは魅力的ではあるものの、やはり京都内回り2000mでは不安の方が先立つ。地力は認めるも、前走と同じような最後方からではおそらくは届かない。もちろんそれは承知の上だろうから、その上でどんな競馬を見せてくれるか。とにかく出負けだけはやはり避けたいところ。

 エバーブロッサムの前走は輸送による馬体減と道悪馬場でまるで競馬にならなかった。秋初戦としては、不安の残る立ち上がりとなったが、一方で人気落ちによる狙いやすさが増した。一叩きを経て、その末脚のキレが戻ってくればやはり怖い存在。少なくとも前走のような無様な負け方はすまいと信じたい。前走が度外視できれば、ここでの好走に頷ける実績がある。

 阪神JF後、どうにもパッとしない成績が続き、よくある早熟馬の流れに陥りつつあるローブティサージュだが、まだ復活要素は残っている。その根拠はやはり前走ローズSにある。一度は勝利もあるかと思わせた直線の抜け出しだったが、最後は後続馬に飲まれてしまった。それでも完全に前崩れのレースの中、先行しての6着は立派。これ以上の距離延長は疑問も、この舞台ならまだ戦える。

 オークスでは7馬身ちぎられたティアーモだが、まだ底を見せた感はない。軽量の上、ローカルではあるが、前走ではハイペースの中、先行してよく踏ん張りをみせていた。ここでも積極策に出れば、面白い結果も期待できる。

 ディープインパクトの妹という注目ばかり集めながら、今のところその重い期待には応え切れていないトーセンソレイユ。しかしここにきて動きはよくなってきており、良血開花の兆しはある。前走大敗からの巻き返しだが大駆けがあっても驚けない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

01=16
→14,12,17,03,07
(30点)
土砂降りによる重馬場、ハイペースによる前崩れと、非常に異質だったローズSは、今回の連動性には確かに疑問。ただ、オークス上位組であるメイショウマンボ、デニムアンドルビーには一定の信頼は置けそう。ここに新星スマートレイアーが絡む構図だが、傑出馬不在の現状と、内枠を買ってこちらを本命にしたい。相手はやはりこの2頭のどちらかというところになるが、京都内回り2000mならメイショウマンボに分があるとみる。いい加減、武兄弟のG1ワンツーが見てみたいが、3連単マルチながしで。
2013/9/29 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中山 C
  • 芝1200m
    外・右回り

  • 見込み
コース図
下りのスタートから、ゴール前の急坂。直線短く、内枠先行の有利はゆるがない。しかし、逃げ切りまでとなると、至難の業。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 グランプリボス 牡5 57.0 内田 博幸
1 02   フォーエバーマーク 牝5 55.0 村田 一誠
2 03 × アドマイヤセプター 牝5 55.0 四位 洋文
2 04   サンカルロ 牡7 57.0 吉田 豊
3 05 マヤノリュウジン 牡6 57.0 池添 謙一
3 06 ドリームバレンチノ 牡6 57.0 松山 弘平
4 07 × ハクサンムーン 牡4 57.0 酒井 学
4 08   パドトロワ 牡6 57.0 勝浦 正樹
5 09   サドンストーム 牡4 57.0 武 豊
5 10 ロードカナロア 牡5 57.0 岩田 康誠
6 11   スギノエンデバー 牡5 57.0 蛯名 正義
6 12   アウトクラトール 牡8 57.0 伊藤 工真
7 13 サクラゴスペル 牡5 57.0 横山 典弘
7 14   マイネルエテルネル 牡3 55.0 柴田 大知
8 15 × マジンプロスパー 牡6 57.0 福永 祐一
8 16   シルクフォーチュン 牡7 57.0 戸崎 圭太
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
H
ハイ
07,02のハナ争いに加え、続く先行勢もスピード馬揃い。スプリント戦らしく相当に早い流れで、追い込み馬でもコーナーを上手く回れば…。
信頼度
C
ヒモ争い
軸強固も、2番手以下は混戦ぎみ。レースのペース次第では、結果も大きく変わりそう。
予想本文 

 オルフェーブル、キズナの凱旋門賞に注目が集まるが、国内も秋G1シリーズがいよいよスプリンターズSから幕を開ける。国際スプリントシリーズに含まれながら、今年は海外参戦馬が皆無。過去、波乱を起こしたのは海外参戦馬がらみが多かった。それゆえ今年は平穏傾向では?との見方が大勢を占めるがいかに。

 国内スプリントG1で2戦連続レコード、距離懸念のあったマイル戦の安田記念に加え、海外G1まで制したロードカナロア。ややこの時代の相手に恵まれていた感もないわけではないが、まぎれもない現短距離王。この立場ではそう簡単に負けは許されない。前走では、開幕週馬場の先行有利の中、斤量差を背負っての2着。前年と同じ結果でここに向けての仕上がりとしては申し分ない。不動の本命であることには違いないが、スプリント戦だけに頭固定までは怖さも残る。

 難しいのは不動の本命に対する対抗馬。本来大本命馬を打ち負かすような新星に期待したいところだったが、ドリームバレンチノに落ち着いてしまった。本命馬とは勝負付けは済んでおり、やや押し出され気味の2番手候補であることも否めないが、本命馬を除いては、トータルで最も不安点が少なく、安定した存在と言えよう。前走セントウルSは3着とはいえ、今ひとつ伸びに不安を残したが、そこからどこまで戻せるかが焦点。

 同様に3番手にも頭を抱えたが、グランプリボスの一発に期待。十分の実績を持ちながら、その気性からどうにも安定感にかける難しいタイプ。ただ、末脚の一瞬の切れ脚の使いどころを間違えなければ、大舞台でも好走は期待できる。最内枠は揉まれるリスクが高いが、逆に上手く活かすことができれば、好位抜け出しの理想形に持ち込める。後は安田記念以来の立て直しがどこまでできているか。

 前哨戦セントウルSは4着以下には魅力に乏しく、どうしても別路線組に目が行く。となるとサクラゴスペルの地力には注目せざるを得ない。人気もそれなりに背負うので過度な期待は禁物だが、調教時計も素晴らしく、今の状態はすこぶるよさそう。外枠は気になるが、好位から競馬ができることも強み。今回のメンバーなら十分勝ち負けの勝負ができるだろう。

 前項で魅力がないと断じたセントウルS大敗組でも、マヤノリュウジンだけは少々気になる。まだ条件馬の域を出ないがスプリント戦での実績には安定したものがあり、休養明け叩き一走後の調教過程も良好。好枠であることも好感。

 本来なら、もう少し評価していいマジンプロスパーだが、外枠と休養明け後の状態が今ひとつに映ったため、この評価。それでも歴戦の地力馬。軽視はできない。

 あっと言わせるならアドマイヤセプターか。一時期の不振から脱却しつつある現状に加え、内すぎない絶好枠を引いた。強力メンバー相手ではあるが、一発があってもそう驚けない。

 ハクサンムーンの地力はもちろん認めているが、やはり不安の方が先立ってしまう。G1の超ハイペースの中、直線急坂のあるこのコースでは強気にはなれない。背負う人気との割が合わないことを敬遠し、この評価までに留めた。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
フォーメーション:

1着:10,06
2着:06,10
3着:
 →01,13,05,15,03,07
(12点)

1,3着ながし:
1着:10
2着:
 →01,13,05,15,03,07
3着:06
(6点)

2,3着ながし:
1着:
 →01,13,05,15,03,07
2着:10
3着:06
(6点)

先行激化必至のこのレースでは、やはり逃げ馬は不安がある。かといって、極端な追い込み馬もこのレースでは勝てない。
となると、必然、好位差し、先行組が中心となり、外よりも内枠に取捨の重心を置くことになる。

ロードカナロアに逆らっても仕方が無いところ。軸不動ではあるが2着狙いが面白そうだ。3連単、ロードカナロアの1着ながし、2着ながし…といきたいところだが、これでは配当的に元が取れない。それゆえリスクが高まるが、相手もドリームバレンチノに固定しての勝負。

2013/6/23 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 B
  • 芝2200m
    内・右回り

  • 見込み
コース図
内回りで直線は短い。当然ながらの先行有利も、直線の坂と展開次第では差しも届くはず。少数頭と地力差から、コース面での優劣はほぼ無視出来る状況。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ヒットザターゲット 牡5 58.0 福永 祐一
2 02   タニノエポレット 牡6 58.0 浜中 俊
3 03 フェノーメノ 牡4 58.0 蛯名 正義
4 04 × ダノンバラード 牡5 58.0 川田 将雅
5 05   シルポート 牡8 58.0 酒井 学
6 06 × トーセンラー 牡5 58.0 武 豊
6 07   スマートギア 牡8 58.0 松山 弘平
7 08   ナカヤマナイト 牡5 58.0 柴田 善臣
7 09 × ローゼンケーニッヒ 牡4 58.0 C.ウィリアムズ
8 10 ゴールドシップ 牡4 58.0 内田 博幸
8 11 ジェンティルドンナ 牝4 56.0 岩田 康誠
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
先行有利は各馬周知。逆にそれゆえ、後続馬も早めに動いてくる。
信頼度
C
巴戦
完全なる3強構成。頭数も少なくマルチ馬券も許さぬ絞り込みが必要か。
予想本文 

 オルフェーブルの回避は残念だが、代わって昨年秋のG1をわけ合った牡牝のチャンプの初対戦が実現した。牝馬はいうまでもなくジェンティルドンナ。牡馬はゴールドシップに加え、この馬に2戦2勝のフェノーメノ。今年のグランプリは4歳最強馬決定戦でもある一方で、ステイゴールドとディープインパクトの代理戦争となる種牡馬対決としても見どころがある。

 今回のレースは3強の中でどの馬を選択するかが最大のポイント。迷いはあったがゴールドシップの巻き返しに賭ける。天皇賞・春の5着はいくらなんでも負けすぎといっていい惨敗だった。この馬の特徴は強靱な心肺機能を活かした早い段階からのロングスパートが身上。菊花賞制覇を背景に、3200mという長丁場でもロングスパートを仕掛けたが、菊花賞とは異なる厳しい流れの中ではさすがに強引すぎた。決して度外視できる敗戦ではないが、少なくとも例外的な状況であったことは事実。直線短い内回りコースがどう出るかだが、ややマークも薄れる今回、他馬を出し抜くマクリ上げができれば、ねじ伏せることは可能なはず。他2強に比べ、上がりタイムの見栄えはよくない点は、この馬の競馬ぶりの特性によるものなので、特に気にする必要はない。

 どうしても3強の中では地味に映るフェノーメノ。だが、前走がG1初勝利とは思えぬ高い能力を持っている。どうしてもジャパンカップでジェンティルドンナにつけられた5馬身差がクローズアップされてしまうが、そう悲観するほどのことではなく、そこまで大きな差はないだろう。この馬は前目に位置していながら、かつ速い脚を使えるタイプで安定感に優れている。決して得意距離とはいえない天皇賞・春を制した勢いは大きい。出世が遅れただけに、余勢を駆って、一気の才能開花があっても驚けない。逆に不安もそこにあり、前走の激走の疲れや、再度の輸送競馬はやや気になるところ。

 無論、ジェンティルドンナの地力を軽視している訳ではない。むしろ地力・実績はNo1といっていいだろう。だが一方で、最も不安要素が多いのもこの馬だ。オルフェーブルを破ったJCは見事だが、結局、国内で牡馬、古馬を交えての勝利はこの1戦のみ。休養明けを挟んでドバイの2着も文句ない内容だが、海外競馬は良くも悪くもアテにならない。そこから間隔が再度空いていることも気になる。加えて、右回りはやや苦手としているのではないか?という懸念もある。とはいえ、どんなレースでも力を発揮してくる勝負強さ、先行しながら33秒台の切れる末脚を考えれば、その地力差で完勝してしまうことも十分あり得るだろう。圧勝と惨敗の背中合わせはまさに単穴候補だ。

 地力では3強はやはり抜けていると言わざるを得ない。ただ、3頭が3頭とも自身の競馬ができればよいが、そうすんなり決まることもなかなかに難しい。この一角が崩れた際に他馬の滑り込みが生じる。その筆頭にはダノンバラードを挙げておきたい。まだ重賞クラスの域を出ないが、パワー型で今の荒れた阪神コースは向くはず。ゴール前横一線の混戦になるようなら、脈はある。

 格下挑戦ながらローゼンケーニッヒも底知れぬ強さを感じる素質馬。折り合いに難があり、追い込みに近い差しを行う馬だが、その末脚には強烈なものがある。早い流れでも同じような脚が使えるかに疑問は残るが、底が割れている他馬よりは魅力がある。

 3強、3強と騒がれているが、トーセンラーを加えて4強といってもいいほど地力差は感じない。勝ちきれない面はあるが、G1含めた重賞戦線でこれだけ堅実に走れれば、当然、3強にほころびが出来た際の対抗最有力馬。オッズ的に旨味が少ないので、評価を落としたが、やはり押さえには入れておきたい一頭だ。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸1頭1着ながし:

10
→03,11,04,09,06
(20点)

少数党の3強構成で、予想としてのポイントはこの3強の順位付けに尽きる。どれも一長一短で、一概に地力比較は難しい。最後には好みの問題ともなろう。単純には、ゴールドシップに負けていないフェノーメノを子供扱いしたジェンティルドンナこそ、最上位という構図が成り立つが、そう簡単にいかないのも競馬。時間も場所も変えた再戦はどう転ぶかわからないだろう。

このレース、「負けない馬券」を買うのは簡単だが、それではゲインが少なく、買わない方がマシだ。単勝気分で、頭は1頭固定で勝負。その頭には随分悩みもしたが、ゴールドシップを抜擢する。3連単1着固定ながしで勝負。

2013/6/2 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 C
  • 芝1600m
    左回り

  • 見込み
コース図

Cコース2週目。やはり外差しが強い印象。ただ、内がまったくダメというわけでもなく、雨の影響次第では、先行勢にも注意は必要。

馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 × カレンブラックヒル 牡4 58.0 秋山 真一郎
1 02 ショウナンマイティ 牡5 58.0 浜中 俊
2 03   サクラゴスペル 牡5 58.0 横山 典弘
2 04   ガルボ 牡6 58.0 石橋 脩
3 05   スマイルジャック 牡8 58.0 田辺 裕信
3 06   グロリアスデイズ セン6 58.0 D.ホワイト
4 07 グランプリボス 牡5 58.0 内田 博幸
4 08 × マイネイサベル 牝5 56.0 松岡 正海
5 09   ナカヤマナイト 牡5 58.0 柴田 善臣
5 10 ロードカナロア 牡5 58.0 岩田 康誠
6 11   ヘレンスピリット セン6 58.0 G.モッセ
6 12 ダークシャドウ 牡6 58.0 戸崎 圭太
7 13   シルポート 牡8 58.0 酒井 学
7 14   エーシントップ 牡3 54.0 福永 祐一
7 15   ヴィルシーナ 牝4 56.0 C.ウィリアムズ
8 16 ダノンシャーク 牡5 58.0 C.デムーロ
8 17 × ダイワマッジョーレ 牡4 58.0 蛯名 正義
8 18   サダムパテック 牡5 58.0 武 豊
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
HS
ハイスロー
逃げる13に、スプリンターが混じって、早い流れが想定される。
必然的に後方待機馬が、牙を剥ける展開となる。
信頼度
D
混戦
粒揃いのメンバーが揃い、良い意味での混戦模様。香港を主戦の外国馬も無視しづらく、視野は広める必要あり。
予想本文 

 スプリント王、ロードカナロアの参戦によって、今年の安田記念は、スプリンター、マイラー、中距離と、各々のカテゴリーのスペシャリストが揃った。東京マイル戦という、短距離戦ながらもある程度のスタミナが要求される舞台で、最終的に問われるのは、スピードか、スタミナか。今一度再認識することができるであろうメンバーが揃った。

 馬場次第の面もあるが、ショウナンマイティを本命とする。豪華メンバーだった大阪杯での2着はここでは威張れる成績。追い込み一手の脚質上、どうしても勝ち味に遅くなるが、これまでの中距離からマイル戦に舞台を移すことで、そのイメージも一掃できるかもしれない。速い流れの対応が可能であれば、当然、短距離の方が差し切れる機会は訪れやすくなるはす。32秒台の末脚を発揮することができるが、これらはスローの瞬発力勝負になった場合に限られており、今回のような速い流れで同様の切れ味が発揮できるかがポイントとなりそう。一方、左回りを懸念する声が聞こえるが、その点についてはおそらく問題ないように思える。

 対抗にも、本命馬と同型となる中距離差し馬タイプのダークシャドウを推したい。この馬も前走大阪杯から一叩き後、こちらに矛先を転じてきた。これまでのチークピーシーズから、ブリンカーに変更し、矯正強化。これが一概に吉と出るかはわからない点が怖いところだが、集中してレースをした場合のこの馬の爆発力は今更述べるまでもない。昨秋の古馬王道G1を常に上位好走してきた歴戦の実力馬。そろそろ高齢でもあり、この辺りでどうにかG1タイトルを得たいところ。

 一般的に、ある程度のスタミナが必要とされる東京1600m。ならば、真っ先に不要になるのがスプリンターだ。ただ、その筆頭ロードカナロアにはマイル戦での実績がほとんどない。その未知さこそ、マイルが軽くこなせるという可能性に繋がってくる。ここまでスプリント路線を選択してきたのは、どちらかというと気性的な問題の方が大きい。歳を重ねることで、今では随分落ち着くようになってきた。今ならこの距離でも十分なパフォーマンスを発揮できるではないだろうか。とにかく過去15戦、オール3着以内の足跡は大きい。ここで大敗する可能性も高いわけだが、極端に人気しているわけではないので、ならば買っておくべき馬だろう。

 現マイラー筆頭候補は、やはりグランプリボスといっていいだろう。昨秋のマイルCSではサダムパテックに敗れ、香港でも惨憺たる成績だったが、1600mまでの安定感には信頼がおける。特に香港大敗後の復帰戦となった前走マイラーズCで、きちんと勝利してみせた点がよりその信頼に拍車をかけた。やや人気しすぎる嫌いもあるが、ヴィルシーナを捨てた主戦騎手に戻る以上、ここではそう無様な競馬できないはず。

 マイルの差し馬としては理想的な条件を兼ね備えているダノンシャーク。前走では3着に敗れるも、休養明けに加え、その着差も半馬身差なら上々。上積み考慮すれば、ここでも差のない競馬は可能なはず。鞍上が鞍上でもあり、外すことのできない怖い一頭。

 中山金杯での5着が影響してか、今ひとつ地味に映るダイワマッジョーレの近走の充実振りには目を見張るものがある。この馬も安定した末脚を持っており、東京マイル戦では、いかにもレースがしやすそうなタイプ。小柄な馬だけに当日の馬体には注意が必要だが、万全なら侮れない。

 先行馬はいらないとはいうものの、カレンブラックヒルだけは、地力がモノを言う局面での前残りはありえる。ダート転向失敗に終わり、ややトーンダウンな現状だが、馬自体は好調をキープしており、最内枠を逆にうまく活かせば後続を寄せ付けない場面も作り出せる。

 穴っぽいところでマイネイサベル。牝馬では先のマイル女王ヴィルシーナがいるのだが、先行する同馬よりもこの馬の方に人気的にも魅力。前走の3着好走にはやはり父、東京専科テレグノシスの血を感じさせられた。同じ舞台設定なら、ここでも再度の突っ込みがあっても不思議ではない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

02=12
→10,07,16,17,01,08
(36点)
冒頭で、スプリンター、マイラー、中距離馬の戦いであることは述べたが、基本的に中距離馬の差し馬に分があるとみた。特に東京コースなら、専門である純マイラーよりもその優位性は高いとみる。実力伯仲の好メンバーだけに絞り込むことはなかなか難しいが、ショウナンマイティとダークシャドウの2頭軸マルチでヒモを手広く挑みたい。印を打った馬以外にも、牝馬や外国馬など、気になる存在が多々あり、全流しくらいまで想定してもいいかもしれない。
また、脚質的にここ数年は速い時計での決着が続いており、今年も同様の様相。となれば、やはり先行勢はかなり苦しいと言わざるを得ない。それゆえ、ヒモの選択においては先行馬より差し馬を優先したいところだ。
2013/5/26 3歳オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 10R
    東京 C
  • 芝2400m
    左回り

  • 見込み
コース図
Cコースに替わり、内枠の不利は少なくなった。それでも外差しの決まりやすいコースには変わりはない。
良馬場に加え、ペースもあがりそうな今回、やはり外からの差しが最も有効か。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 キズナ 牡3 57.0 武 豊
1 02 コディーノ 牡3 57.0 C.ウィリアムズ
2 03   アポロソニック 牡3 57.0 勝浦 正樹
2 04   クラウンレガーロ 牡3 57.0 三浦 皇成
3 05 メイケイペガスター 牡3 57.0 藤田 伸二
3 06   ラブリーデイ 牡3 57.0 川田 将雅
4 07 × ヒラボクディープ 牡3 57.0 蛯名 正義
4 08 × ロゴタイプ 牡3 57.0 C.デムーロ
5 09 エピファネイア 牡3 57.0 福永 祐一
5 10   タマモベストプレイ 牡3 57.0 和田 竜二
6 11   テイエムイナズマ 牡3 57.0 幸 英明
6 12   サムソンズプライド 牡3 57.0 田辺 裕信
7 13   マイネルホウオウ 牡3 57.0 柴田 大知
7 14   アクションスター 牡3 57.0 戸崎 圭太
7 15 × フラムドグロワール 牡3 57.0 北村 宏司
8 16   ペプチドアマゾン 牡3 57.0 藤岡 康太
8 17   レッドレイヴン 牡3 57.0 内田 博幸
8 18   ミヤジタイガ 牡3 57.0 松山 弘平
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
逃げ馬2頭に加え、すぐその後に続くであろう有力馬も数頭。スローペースは考えにくい。
信頼度
B
上位拮抗
安定した地力上位馬の存在もあり、極端な波乱はなさそう。
問題はその上位馬の各力関係。その隙をついてヒモ穴が紛れ込む可能性も・・・。
予想本文 

 今週はいよいよ日本ダービー。ダービーメモリーズ シリーズが併せて開催され、伝説の名馬がレーシングプログラムに並ぶ。ワカタカ(1932年 1回)、トキノミノル(1951年 18回)、シンザン(1964年 31回)、タケホープ(1973年 40回)、シンボリルドルフ(1984年 51回)、ナリタブライアン(1994年 61回)、ディープインパクト(2005年 72回)。私の場合、生でみた記憶があるのは「皇帝」ルドルフ以降がせいぜい。しかし、最近の馬名をなかなか覚えられなくなってしまった今となっては、むしろこれら伝説の名馬の方が心躍ってしまう。いつの日か同じように伝説となる足跡を残すであろう名馬の誕生を今年も期待したい。

 タイプはやや異なると思うが、鞍上が武豊騎手の追い込み馬、キズナ。どうしても父ディープインパクトを彷彿させるこの馬が本命。皐月賞を回避し、別路線からの参戦となるが、満を持しての登場となる。すでに有力馬とはラジオNIKKEI賞、弥生賞で対戦済み。敗れはしているが、同等以上の実力馬であることは言うまでもない。特に中山の弥生賞では脚を余す結果となったが、東京コースならば絶好の舞台となろう。勝ち負け以前に、後塵を拝したエピファネイア、コディーノらとの再戦が純粋に楽しみ。前での競馬もできるが、ここ数戦は後方からの競馬。おそらくは直線外に出すのだろうが、最内枠からどう捌くのかが鞍上の手腕が問われるところ。距離については気性的にも全く不安がない。それよりも、ここ2走の前哨戦のように、前を行く馬は最後バテてくるような甘い相手ではないので、若干トップギアまでにもたつくこの馬には展開頼みの側面があることが不安点。

 対抗には安定感を買ってコディーノ。ここ3戦勝ち切れていないが、展開不問の安定感を信頼したい。ややマイラー寄りの血統だが、デビュー時より1800m中心で使われてきており、距離が伸びることにそれほど不安は感じない。それよりも気になるのは、やはり鞍上が代わった点か。確かに頼もしい外国人ジョッキーではあるが、この乗り替わりには藤沢師のダービーの執念を感じる一方で、果たしてプラスに働くのだろうかという不安も若干覚える。しかし、裏を返せば、それ以外にさしたる不安点はないということでもある。連軸としてはやはり申し分ない存在であろう。

 今年のメンバーの地力筆頭はエピファネイアではないかという想いは今も変わっていない。しかし、未だ折り合い難が解消してこない中、さらなる距離延長には不安を覚えざるを得なかった。そこに追い打ちをかけるように、ソエ不安が囁かれ、さすがに強気には推せなくなってしまった。ただ、忘れてはならないのが、この馬の母はオークス馬シーザリオ、父はシンボリクリスエスで、東京2400mの申し子的血統。順当ならば、おそらく変わらず本命に推していたであろう馬。評価を落とすといってもこれ以下にはできない。準対抗格として位置づけたい。

 上位陣の力は安定しているものの、盤石では決してない。当然、他馬にも付けいる隙は十分にある。特にメイケイペガスターはその地力差すら上位陣と差はないといっても過言ではないかもしれない。ただ、スタート難、折り合い等、気性的な部分でどうにもスムーズな競馬ができていない。この部分が解消してくれば大駆けあっても驚けない。レースのペースが速くなりそうな今回、スムーズにレースが運べる条件が整っているため、ここは少し怖い。

 実績は優に世代No.1のロゴタイプ。だが、どうもこの馬の強さがよくわからない。実際に同様に思われているのか、これだけの実績の割に人気も今ひとつ。父ローエングリンという血統的な地味さも手伝ってるのかもしれない。4強の内、そのままではあまりにも面白くないので、一つ落とすならば、どうしてもこの馬になってしまう。デムーロ兄弟が駆って4連勝中。当然ここも連覇してしまう可能性もあるものの、距離が伸びて何らかの変化が起こるならば、この馬ではなかろうか。

 青葉賞勝ちヒラボクディープ。皐月賞組とは少し差はあるような気もするし、穴人気もしていることを踏まえると、進んでの買いとは言い難い。ただ、意欲的な追い切りで状態は上向き。ここまでスローペースでのレースが多く、G1の速い流れの対応がこなせるかがポイントにはなるが、ここで好走するようであれば、一気に今後の主役を担うような存在にまでなり得る。

 G1馬マイネルホウオウを差し置いて、フラムドグロワールの一叩き後の復調にも警戒。京成杯の大敗はわからないところもあるが、父ダイワメジャーはともかく、母系にブライアンズタイムが入り、この距離には対応できる下地はある。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

01=02
→09,05,07,08,15
(30点)

01=09
→02,05,07,08,15
(30点)

私は個人的に差し、追い込み馬を好む傾向があるし、事実、東京コースではそのタイプの方が有利でもあろう。そういう意味で、昨年のこのレース、ワールドエースとゴールドシップの2強は妙な自信があった。しかし、あろうことか2頭とも差し届かなかった。そのトラウマにおびえながらではあるが、キズナの本命には変わりはない。ただ、エピファネイアよりもコディーノを上位にしたのは、やはり先行馬をからめておきたかったという心情がある。

キズナから、コディーノでの3連単マルチながし、個人的には相手をエピファネイアに代えても持っておきたい。

2013/5/19 3歳牝馬オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 B
  • 芝2400m
    左回り

  • 見込み
コース図
やや天候下り坂もひとまず良馬場開催の模様。この舞台設定はスローペースになりがちだが、このレースに限っては比較的ハイラップ。外も伸びるようになってきており、差し馬に利がありそう。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 レッドオーヴァル 牝3 55.0 C.デムーロ
1 02   ブリュネット 牝3 55.0 和田 竜二
2 03 メイショウマンボ 牝3 55.0 武 幸四郎
2 04   アユサン 牝3 55.0 丸山 元気
3 05 デニムアンドルビー 牝3 55.0 内田 博幸
3 06   サクラプレジール 牝3 55.0 横山 典弘
4 07   ティアーモ 牝3 55.0 藤岡 佑介
4 08   ブリリアントアスク 牝3 55.0 武士沢 友治
5 09 ローブティサージュ 牝3 55.0 岩田 康誠
5 10 リラコサージュ 牝3 55.0 柴田 善臣
6 11   クラウンロゼ 牝3 55.0 三浦 皇成
6 12   フロアクラフト 牝3 55.0 松山 弘平
7 13 × エバーブロッサム 牝3 55.0 戸崎 圭太
7 14   プリンセスジャック 牝3 55.0 福永 祐一
7 15   セレブリティモデル 牝3 55.0 田中 勝春
8 16 × クロフネサプライズ 牝3 55.0 武 豊
8 17   スイートサルサ 牝3 55.0 蛯名 正義
8 18 × トーセンソレイユ 牝3 55.0 C.ウィリアムズ
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
16のハナは濃厚。極力ペースは落としにかかる。それでも極端なスローペースは考えづらく、やはり差し馬有利。
信頼度
C
混戦
今年との牝馬クラシック戦線は各馬実力差は少なく、既存勢力は決して盤石ではない。新星出現もありえる混戦模様。
予想本文 

 デムーロ兄弟のワンツーとなった桜花賞、第2幕のオークスではC.デムーロはと大接戦を演じた兄の馬を駆ることになる。ひと昔前の「お手馬」という概念は希薄になってしまった。良い悪いは別として、外国人騎手の参戦はそういったところにも影響を及ぼしたのだということを改めて実感させられた。

 そのデムーロ兄弟のお手馬(?)、レッドオーヴァル。線が細い一方で、切れ味に優れるいかにも牝馬マイラーといったイメージがあるだけに、ここでの距離延長は歓迎とはいえない。だが、充実一途の追い切りをみせられ、ここにきてその不安は薄まってきた。決して絶対的に能力上位とも思えないが、前々走、チューリップ賞のような極端なスローでなければ、確実な末脚のあるこの馬の安定感は軸として安心感が高い。最内枠は少々気になるが、桜花賞から引き続き、この馬を中心視したい。

 オークスは桜花賞組からというセオリーを踏まえながらも、意識せざるをえないレースぶりを前走で見せたデニムアンドルビー。スローの流れの中、最後方から大外まくった挙げ句、直線でもそのまま押し切って力でねじ伏せた。フローラSのレースレベルうんぬんよりも、東京、中距離コースの舞台でこういうレースができたことが何より大きい。無論、一段と強化されたメンバー相手に同じようなレースができるか不安点はあるが、他馬が距離に不安を抱える中、その不安がなく臨めるだけでもアドバンテージを持つと言えよう。

 桜花賞では敗れたローブティサージュ。ただ、ややスムーズさを欠いてしまったレースになってしまい、敗戦の言い訳はできる状況。むしろ、大敗したチューリップ賞から、2歳女王復活を窺える復調ぶりで、結果としては収穫があったレース。1800mの経験があり、母父シングスピールからも距離にも不安は少ないはず。岩田騎手に代わって巻き返しを図る一戦。桜花賞では印を打たなかったが、今回は期待してみたい。

 前走は期待はずれとなってしまったメイショウマンボ。しかしまだ見限ることができない。むしろ人気落ちを考慮すれば積極的に買ってみたい。1400m戦の経験も多いだけに距離的な不安がないわけではないが、血統的には問題ないはず。桜花賞ではまるで不発に終わった末脚。その理由が今ひとつ不明だが、気分的にムラがあるのかもしれない。不確定要素は強いがハマッた時がやはり怖い。

 今回はフラワーC、スイートピーSなど、別路線組にも目移りする状況だが、こちらも拮抗した混戦模様。その中で2400mという距離伸びた舞台で楽しみ増すのはリラコサージュ。未勝利脱出にもたついたものの、ここ2戦の内容は素晴らしい。一瞬ポニーが混じっているのか?と思ってしまうほど小柄な牝馬だが、父ブライアンズタイムはまさにオークス向きで、小粒だと侮っていると痛い目に遭いそうだ。

 トーセンソレイユも、上記メイショウマンボと同じく、期待されながら桜花賞では末不発に終わった。もっとも出遅れがあったのは事実だが、それにしても勝ち馬から5馬身差はちょっと負けすぎ。それだけにG1の壁と切り捨てることが、逆にできなかった。人気的にはかなり落ちたのでその旨味も考慮。

 クロフネサプライズはハナを切りそうな今回、やはり逃げ切れるのかという不安がつきまとう。いっそ無印にとも考えたが、同じく軽視した桜花賞で4着と、馬群に飲まれそうになりながらも、驚異的な粘り腰をみせた地力はやはり認めざるをえない。

 後方からの末脚自慢のディープインパクト産駒、エバーブロッサム。僅差の連続2着で惜しいレースが続くが、それゆえやや地味に映っていることが逆に狙い目になりそう。無欲の突っ込みがはやり怖い。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

01=05
→09,03,10,18,16,13
(36点)

01=09
→05,03,10,18,16,13
(36点)

 桜花賞とオークスの連動性の高さはいうまでもない。大幅な距離延長にも関わらず、ここまで連動性が高いのは、レースペースにありそう。オークスでは距離が伸びるにも関わらず、若い牝馬のレースであるゆえか、意外にもスローペースにはなりにくい。結果、瞬発力に富むマイラーでも通用しやすいのではないだろうか。そういった意味では通常は桜花賞組中心で問題はない。ただ、今年の桜花賞は時計的にはかなり低レベル。今ひとつ主役とよべる中心馬も不在の状況でもあるため、別路線組の台頭や、波乱要素も少なからず内在する。

 その当たりの葛藤が、桜花賞馬を無印に追いやってしまったが、レッドオーヴァルについてはやはりここも中心視したい。相手は新星期待のデニムアンドルビーと、復活期待のローブティサージュとし、3連単マルチながし勝負。

2013/2/20 4歳以上牝馬オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 B
  • 芝1600m
    左回り
  • 稍重
    見込み
コース図
天気は下り坂。馬場の状態の影響は大きそう。通常は基本的に差し馬有利なコースも、先行有利となる要素も多分に含んでいる。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   マイネイサベル 牝5 55.0 柴田 大知
1 02   オールザットジャズ 牝5 55.0 岩田 康誠
2 03 × ジョワドヴィーヴル 牝4 55.0 川田 将雅
2 04 ハナズゴール 牝4 55.0 浜中 俊
3 05   ザッハトルテ 牝6 55.0 松山 弘平
3 06   ドナウブルー 牝5 55.0 C.ウィリアムズ
4 07   アドマイヤセプター 牝5 55.0 北村 宏司
4 08   ホエールキャプチャ 牝5 55.0 蛯名 正義
5 09   アイムユアーズ 牝4 55.0 戸崎 圭太
5 10 イチオクノホシ 牝4 55.0 C.デムーロ
6 11 ヴィルシーナ 牝4 55.0 内田 博幸
6 12   ゴールデングローブ 牝5 55.0 藤岡 康太
7 13   レインボーダリア 牝6 55.0 柴田 善臣
7 14 × アロマティコ 牝4 55.0 福永 祐一
7 15   フミノイマージン 牝7 55.0 太宰 啓介
8 16   メーデイア 牝5 55.0 横山 典弘
8 17 サウンドオブハート 牝4 55.0 池添 謙一
8 18 × エーシンメンフィス 牝5 55.0 川須 栄彦
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
SH
スローハイ

牽く馬がおらず、この距離にしては落ち着いた流れ。有力馬に差し馬が多く、波乱があれば前残りか。

信頼度
C
実力伯仲
古牝馬限定戦だけに、地力の優劣が測りにくい。前走大敗からの巻き返しにも注意。
予想本文 

 春の古牝馬No1決定戦、ヴィクトリアマイル。勝負になりそうな好メンバーが揃って例年より楽しみの多い一戦となりそう。

 ことマイル戦において、ハナズゴールこそが地力トップクラスであることは異論はないだろう。非常に小柄な馬ゆえ体質面のひ弱さがつきまとうが、その瞬発力は群を抜く。展開はもう少し速い流れが望み。やはり自慢の切れ味が削がれる重馬場と、スローペースはどうしても懸念材料として立ちはだかる。とにかく馬場の状態と、長い直線がどこまで相殺してくれるかがポイントになりそう。

 超豪華メンバーの揃った大阪杯で、休養明けながらまずまずの結果を得たヴィルシーナ。一叩きの上、万全の仕上がりで悲願のG1奪取に挑む。惜敗が多い着順が示すようにもうひとつ切れる脚がないことが欠点で、久しぶりのマイル戦には不安が残る。しかし直一気型の差し馬には展開的に信頼が置けない以上、この馬の自在性には安心感がある。なんといってもジェンティルドンナさえいなければの準3冠馬。複勝圏まで外すような大敗はあまり想像しにくい。

 1400m中心の実績であるため、1ハロンの延長が気になるイチオクノホシ。たが、切れる脚ならこちらも負けてはいない。展開的に差し込み一辺倒では難しい面があるが、確実な末を持っているので、それを鞍上がどう活かしてくるか。届かないレースが続いているが、スローペースでも33秒台の脚が使える点は心強い。

 桜花賞4着サウンドオブハートもマイルでは安定感がある。比較的前でも競馬ができるため、今回の流れは有利に働きそう。前走の阪神牝特はやや上手くいきすぎた感を嫌って少し評価を下げたが、マイルでこれだけ安定した実績を無下には出来ない。 

 2歳時の栄光から、今ひとつ波に乗りきれないジョワドヴィーヴルだが、前走では復調を伺わせるレースをみせた。もうひとつ上積みが必要にも思えるが、復権があっても驚けない。

 アロマティコも展開一つ。秋華賞3着後は自己条件を無難に勝ち上がり、挑んだ前走も差のない結果。牝馬同士なら十分戦える地力がある。

 ひと叩きのガラリ一変が怖いエーシンメンフィス。近走では脚質に幅が出てきた。穴で一考。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

04=11
→10,17,03,14,18
(30点)
 魅力的な馬が揃い、目移りするが、人気でもヴィルシーナの安定感を信頼したい。ただしやはり単の魅力はハナズゴール。
ヒモは広げても、軸はこの2頭の3連単 2頭軸マルチながしで勝負。
2013/5/5 3歳オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 A
  • 芝1600m
    左回り

  • 見込み
コース図
有利不利が少なく、地力決着になりやすい舞台。ただ、道中から早い流れになるため、テンからある程度のスピードを維持しつつ、後半にも早い脚を要求されるシビアなコース。それゆえやはり差し馬の方が競馬はしやすい。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   アットウィル 牡3 57.0 三浦 皇成
1 02   ザラストロ 牡3 57.0 武 豊
2 03   ストーミングスター 牡3 57.0 M.デムーロ
2 04   マイネルエテルネル 牡3 57.0 石橋 脩
3 05   ディアセルヴィス 牡3 57.0 菱田 裕二
3 06   レッドアリオン 牡3 57.0 川須 栄彦
4 07 ゴットフリート 牡3 57.0 戸崎 圭太
4 08   マイネルホウオウ 牡3 57.0 柴田 大知
5 09 コパノリチャード 牡3 57.0 福永 祐一
5 10 ガイヤースヴェルト 牡3 57.0 C.ウィリアムズ
6 11 × カシノピカチュウ 牡3 57.0 C.デムーロ
6 12 フラムドグロワール 牡3 57.0 横山 典弘
7 13   シャイニープリンス 牡3 57.0 吉田 豊
7 14 × ローガンサファイア 牝3 55.0 浜中 俊
7 15 エーシントップ 牡3 57.0 内田 博幸
8 16   サトノネプチューン 牡3 57.0 岩田 康誠
8 17   インパルスヒーロー 牡3 57.0 田中 勝春
8 18   モグモグパクパク 牡3 57.0 北村 宏司
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
逃げ馬不在も09、15など、番手キープの先行勢に有力どころ。緩むところがないそれなりの早いペース。
信頼度
D
混戦
ただでさえ困難な若駒のレースの上、確たる軸馬不在の上、展開も読みにくい。
予想本文 

 前哨戦NZTが、スローペースの前残りという、やや異質なもので終わった。通常であればこの結果は鵜呑みにできない。だが、一方で昨年、同じような緩い流れで、カレンブラックヒルが逃げ切りを演じた。今年のNHKマイルCは、昨年同様の展開となるか、あるいはそれ以前までの逃げ馬が介在できない早い流れになるか、そのどちらの判断をするかによって、戦略は変わってきそう。

 ガイヤースヴェルトを毎日杯の1戦だけで判断するのは、難しいところもある。だが敗れた相手はキズナだっただけに、それなりに説得力はあると言える。事実、毎日杯のレースレベルは相当に高く、マイル換算した場合の時計も優秀。鞍上手替わりになるが、ウィリアム騎手なら問題もあるまい。むしろ、その部分にかける期待が大きな要素を占めているのも否めないところ。追い切りも素晴らしく、過信は禁物とはいえ、今が充実一途の状態。

 皐月賞では強力後続馬に終始煽られる形で、逃げ潰れた形になったコパノリチャード。失速した皐月賞が果たして距離が原因だったのではないかもしれないが、少なくとも適距離に戻ることは絶対にプラス。昨年こそカレンブラックヒルが逃げ切ったが、元来このレースは逃げ切りは相当難しい。他に行く馬もなさそうなので、この馬がハナを切る形が濃厚。その点への懸念は確かにある。しかし、1,2番手で先行で終い34秒台のレースをしており、皐月賞でも1600mまでの時計は早い。展開はどうであれ、時計的には通用する下地はある。何より、皐月賞の大敗が影響してか、人気がないことが魅力。

 前哨戦NZTを順調に勝利したことで、エーシントップの1番人気はこの馬で間違いなさそう。ただ、いまひとつ信頼がもてないのは、やはり朝日杯での大敗。そして、前走のレース内容に疑問符が残る内容だったこと。かなり緩いペースになってしまい、事実、多くの人気馬がここで大敗を喫している。この馬の勝利は脚質的に先行していたことが幸いしたという見方が大勢を占めている。だが、逆にどのような展開であれ、勝利は勝利。最後この馬を追い詰めたレッドアリオンの脚色の方が目立ったが、直線粘り強く差し替えし、しっかり勝利したことは評価したい。人気がある分、敬遠したいところもあるが、馬券対象から外すまでは行き過ぎではなかろうか。

 以降は比較材料が乏しく、どの馬が来てもおかしくはないメンバー構成。ならば、少し穴っぽいところを攻めてフラムドグロワールはどうか。京成杯大敗後、体勢を立て直して、休養明けで臨む一戦だが、十分に乗り込みされており、その点の不安はなさそう。適距離に戻っていきなりの好走があっても驚けない。

 やはりゴットフリートの巻き返しは怖い。NZTを1番人気で迎えながら、スタート直後の後手が結局最後まで響き、大敗してしまった。流れが落ち着き、後続馬には為す術もない展開で、致し方ない面があった。今度はもう少し流れも速くなるはずで、中団からレースを進めるこの馬には競馬がしやすいだろう。G1を含む重賞でも入着経験は今回のメンバーでは十分胸を張れる。

 極端な追い込みには疑問の余地があるが、ローガンサファイアも侮れない。1200m、1400mの短距離でのものだが、ここ2戦の末脚には目を見はるものがあった。今回ハイペースまでは臨めないものの、全体の流れとしては早くなるはず。仕掛けどころを誤らなければ一発はありそう。

 1勝馬ながら重賞でも安定した成績を納めているカシノピカチュウ。混戦に強そうなレースぶりに好感。勝ちきれないまでも入着圏内にはこういうタイプは怖い。ましてはC.デムーロ騎手乗り替わりとなればなおさらだ。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

10=09
→15,12,07,14,11
(30点)

10=15
→09,12,07,14,11
(30点)
人気どころでは、レッドアリオン、インパルスヒーロー、マイネルホウオウ等を対象から外した。特に明確に外した理由があるわけではない。無論好走もありえるだろう。しかし、今回はレベル的にも混戦模様で、どの馬にもチャンスがありそう。ならば、ある程度は人気の薄い馬で勝負してみたい。
連軸すら確定するには困難を極めるが、一応ガイヤーズヴェルトを軸とする。相手にコパノリチャードとエーシントップでそれぞれ3連単2頭軸マルチながしで勝負。
外れたら仕方なしのやや高配の中穴狙い。信頼度の低さから絞ったが、ヒモはもう少し広げても良いかも知れない。
2013/4/28 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    京都 C
  • 芝3200m
    外・右回り

  • 見込み
コース図
京都坂越えが2度もある中央平場G1最長コース。ステイヤー不在となった長距離レースゆえ、折り合い重視の傾向が顕著。外回りコースでもあり、コース形態による影響は少ないがロスの多い外枠はやや不利な傾向も。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 × トーセンラー 牡5 58.0 武 豊
1 02   サトノシュレン 牡5 58.0 幸 英明
2 03 デスペラード 牡5 58.0 浜中 俊
2 04   ジャガーメイル 牡9 58.0 戸崎 圭太
3 05   マイネルキッツ 牡10 58.0 C.デムーロ
3 06 フェノーメノ 牡4 58.0 蛯名 正義
4 07 アドマイヤラクティ 牡5 58.0 岩田 康誠
4 08 ゴールドシップ 牡4 58.0 内田 博幸
5 09   ユニバーサルバンク 牡5 58.0 川田 将雅
5 10   メイショウカンパク 牡6 58.0 藤田 伸二
6 11   トウカイトリック 牡11 58.0 北村 宏司
6 12   フォゲッタブル 牡7 58.0 和田 竜二
7 13 レッドカドー セン7 58.0 G.モッセ
7 14   コパノジングー 牡8 58.0 国分 恭介
7 15   カポーティスター 牡4 58.0 高倉 稜
8 16   トウカイパラダイス 牡6 58.0 柴山 雄一
8 17   レッドデイヴィス セン5 58.0 北村 友一
8 18 × ムスカテール 牡5 58.0 福永 祐一
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
S
スロー
例年通り、道中は折り合い専念でのスローペース。本命馬が仕掛けるタイミングで、一気にペースアップ。
信頼度
B
軸不動
荒れるレースも、今年はさすがに1強が抜けている感。それでもヒモ穴による波乱には要警戒。
予想本文 

 オルフェーブルが回避して、一気にゴールドシップの一強状態となってしまった今年の春の天皇賞。近年は波乱が目立つこのレース。この大本命馬をどのように扱うかが肝となりそうだ。昨年は同血統メジロマックイーンの血族で、やはり大本命だったオルフェーブルが敗れてしまい波乱となった。順調度や気性的な問題が影響したと考えると、今回はその不安はなさそうだが、過去10年中7回、また4年連続で1番人気馬が3着入線すらできないレースだけに果たして・・・。

 ゴールドシップの特長はなんといってもそのマクリ戦法にある。マクリ脚質と言えばマヤノトップガンを思い出すが、この馬は自身の出足の鈍さがキッカケとなり今の戦法を確立した。これが実にこの馬の長所を活かした戦法で、後方から3コーナー大まくりをかけ、そのまま持久力ある末脚で直線まで押し切ってしまう。こんな芸当ができる馬はそうそういないが、これができれば先行馬と差し馬の脚質の両方のメリットを併せ持ち、死角が少ない他馬には手のつけられないやっかいな戦法となる。とはいえ、不安が全くない訳ではない。3コーナからマクっていくには、必然、大外を通るため距離的なロスが生じる。このロスを相殺するには、道中は最後方くらいで、インベタを進む必要が生じる。もうひとつは、この天皇賞(春)というレースは、すべての馬がこのゴールドシップと同様のレースをするといっていい。道中スローで進みながら、最後にはとてつもなく早いラップに変化するペースがそれだ。つまり、前を行く馬を捕らえられないというケースが生じるリスクが潜んでいることになる。しかし、それでもこのメンバーなら些細な問題にすぎないとみる。

 大本命馬がいると対抗格の選択が難しい。まだ実績不足は否めないものの、アドマイヤラクティを抜擢してみる。準オープンからここまで駆け上がってきたが、その間、決して大崩れすることない安定した成績を残してきた。父ハーツクライ同様、長距離での切れる脚には期待できる。本命馬の大マクリを無視し、自身の末脚に賭けるレースを試みれば目は出てくる。無論、この相手で、斤量プラス2キロは歓迎材料ではないし、2ヶ月あいた間隔も気に掛かる。やはりこれまで通りではない厳しい戦いにはなるだろう。この舞台で通用するか否かで、今後の評価も大きく変わる試金石の一戦。

 G1で今一歩のレースが続くフェノーメノ。善戦マンのレッテルを貼られる前にG1の称号は何とか欲しいところ。中団前目の位置から早い上がりを繰り出す実に安定した競馬振りをみせる。ただそれゆえ、もうひとつ突き抜けた武器がないことも気に掛かる。3200mという初距離にもこなしはするだろうが不安は残る。実績、地力的にはこの馬が相手筆頭であることは承知しているが、圧倒的1番人気がいる以上、2番人気のこの馬には少し評価を下げさせてもらった。それゆえ、距離的な不安要素以外はマイナス面は少なく、十分、主役候補一角であることには相違ない。

 正直メンバーが手薄と言わざるを得ない状況では、必然的に海外参戦馬のレッドガドーに注目が集まる。香港ではジャガーメイルに大接戦で勝利した後、その余勢を駆ってドバイWCでも2着と健闘してみせた。豪州で長距離レースも経験済みで、メルボルンCでも2着の実績。ワールドクラスにいるのは明白で、ゴールドシップを打ち負かすとするならやはりこのクラスの馬でないと・・・という思考が働くのは致し方ない。ただ、国際経験豊かといえ、英国馬だけに日本の軽い芝への適性にはまだ不安が残る。無論、香港での実績があるし、ジャパンカップでの敗戦も着順ほど負けてはいないのだが、やはりどうしてもその点が気になり、これ以上の強気にはなれなかった。

 ここ3戦で長距離実績を申し分なく積み上げたデスペラード。特にペースが異なった前走での2着が素晴らしい。ゴールドシップの早めマクリに遭いながら、これまでと全く異質なペースの中、自分を見失うことなくハイペースのレースを克服してみせた。これには鞍上武豊騎手の好騎乗によるところも大きかったかもしれない。今回は鞍上が代わってしまうが、それでも今の状態ならこの舞台でも力を発揮できそうだ。

 京都記念の1勝だけでは判断が難しいが、トーセンラーも京都外回りなら実績もあり、期待が高まる。スローペース対応には不安なく、重賞実績もそれなり積んでいる。意欲的な追い切りも披露し、引き続き武豊騎手の手綱。ちょっと人気しすぎの感も否めないが馬券対象から外すことはできない。

 大外枠が気になるムスカテール。中長距離実績豊富で、折り合いに不安がないことは心強い。ペースが早くなっても極端に末脚の持続力が落ちることもないので、自分の競馬はしっかりできそうだ。混戦になってくればちょっとおもしろい存在。

馬券と総評
推奨馬券 総評

3連単
1着ながし:

08
→07,06,13,03,01,18
(30点)

2着ながし:
08
→07,06,13,03,01,18
(30点)

配当的に逆らいたい気持ちもないわけではないが、このメンバーなら、ゴールドシップはやはり不動の本命馬だろう。あっさりと楽勝してもおかしくないメンバー構成だ。この馬は勝つときはしっかり勝つ馬だけに敗れる時は大敗か。ならば、やはり軸とするなら1着ながしが妥当。2着までを押さえまでとし、3着は捨てる。

問題は相手。フェノーメノあたりを軸にすれば、配当的に全く期待できなくなる。そのため、今回は相手は特に定めず、ゴールドシップの3連単1着ながしを本線、2着ながしを押さえとする。ヒモには穴っぽいところもチラホラ気になるのだが、割り切って堅めの馬券で絞り込む。もちろん金額に差はつけることは前提。

2013/4/14 3歳オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中山 B
  • 芝2000m
    内・右回り

  • 見込み
コース図
Bコース使用とはいえ、内の荒れ馬場の影響は顕著になってきている。昨年、内を突いたゴールドシップの奇襲もよぎるが、できるだけ距離ロスなく周り、好位から最後に外差しすることが理想型か。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   メイケイペガスター 牡3 57.0 藤岡 佑介
1 02 × インパラトール 牡3 57.0 C.デムーロ
2 03   レッドルーラー 牡3 57.0 川田 将雅
2 04   ナリタパイレーツ 牡3 57.0 小牧 太
3 05 × タマモベストプレイ 牡3 57.0 和田 竜二
3 06   ミヤジタイガ 牡3 57.0 柴田 善臣
4 07 ロゴタイプ 牡3 57.0 M.デムーロ
4 08 コパノリチャード 牡3 57.0 内田 博幸
5 09   サトノネプチューン 牡3 57.0 戸崎 圭太
5 10   マズルファイヤー 牡3 57.0 シュタルケ
6 11   クリノヒマラヤオー 牡3 57.0 村田 一誠
6 12 コディーノ 牡3 57.0 横山 典弘
7 13   ラブリーデイ 牡3 57.0 浜中 俊
7 14 エピファネイア 牡3 57.0 福永 祐一
7 15 カミノタサハラ 牡3 57.0 蛯名 正義
8 16 × フェイムゲーム 牡3 57.0 北村 宏司
8 17   クラウンレガーロ 牡3 57.0 三浦 皇成
8 18   テイエムイナズマ 牡3 57.0 武 豊
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
早々飛ばす馬はいないが、極端に緩むこともない平均ペースでの推移が予想される。
信頼度
B
頭信頼
不安がない訳ではないが、本命馬の頭を信頼したい。混戦に見えつつも、地力上位馬は比較的明確。
予想本文 

 クラシック第一弾、皐月賞。昨年は雨の影響と乱ペースの中、ゴールドシップが鮮烈な勝ち方を見せた。あのときにはまさかそのまま有馬記念まで制してしまうとは思わなかったが、今年はどのような馬が出てくるのか、見渡すとなかなか興をそそるメンバーが揃った。

 本命はエピファネイアで不動とする。スペシャルウィーク産駒の日米オークス馬、そしてやはり福永騎手のお手馬だったシーザリオの仔。否応なく注目されたデビュー戦を直線突き抜ける圧巻の勝利。続く京都2歳S、ラジオNIKKEI賞と、準王道路線を勝ち進んだ。そして迎えた豪華メンバーの弥生賞。当然の圧倒的1番人気も、4着と敗れてしまった。この結果は相応にショックではあるが、弁明できる言い訳も多々あった。直前の騎手の乗り替わり、休養明け、大外枠など・・・。まだ幼さゆえか、どうにも行きたがる馬ゆえ、いずれもマイナスに作用してしまった。それでも直線はいったん抜け出しながら最後に力尽きての僅差4着。見限るような結果ではなかった。やはり地力的には世代トップはこの馬ではなかろうか。気性的に難しいところのある馬だが、今度は手の内を知る主戦の福永ジョッキーに戻る。牡馬クラシックには縁遠い事が心配といえば心配だが、プライベートでの結婚も機として、かつての愛馬の仔でここはスカッと勝ってほしい。

 本来この世代の中心だったコディーノは、絶対に勝たねばならない朝日杯3歳Sで、ロゴタイプに敗れてしまった。その際は鞍上の横山典騎手はM.デムーロ騎手の握手を拒むほど。次の弥生賞では別路線のエピファネイアに1番人気を奪われる始末で、レースでは先着を果たしたものの3着という結果。ここも依然として1番人気を争う存在とはいえ、その絶対的信頼感に陰りがあるのは事実。また、もともと強い調教のいらない馬ではあるが、調教での熱意もあまり伝わってこなかった。その点で本命はエピファネイアに譲ったが、その地力の高さへの評価は変わらない。前走3着も、あの展開でもきっちり3着入線したことは、逆に大きなよりどころとなる。3着複勝圏という意味ではやはりこの馬の安定感がNo1だろう。

 ロゴタイプはM.デムーロ騎手が乗ってから土つかずの3連勝。やはり皐月賞では、先行できることはメリットが色々と多い。多数頭の中、経済コースをまわり、直線では馬場のいいところを選ぶという理想の競馬が可能。さらにこの馬は器用さとレースセンスの良さがあり、この鞍上にとっては実にうってつけ。難を言えば、ややスケール感に欠ける点は否めない。朝日杯での勝利は見事だが、鞍上の手腕によるものという印象はまだ拭い切れていない。もちろん、そんな中、1番人気に応えた前走はは十分に評価に価するが、メンバー的には1枚落ちだっただけに、過信はできない。

 同様に先行して突き放すことができるのはコパノリチャード。一介のマイラーと断じるのはどうにも危険な気がする。今回、場合によってはハナを切ることも考えられるが、そのまま押し切ってしまうことだってありそうだ。父ダイワメジャーの名を出せばそのイメージも沸くだろう。距離なのか、脚質なのかはよくわからないが、重賞勝ちを含む4戦3着以下なしという実績の割には、人気がないようにも思える。個人的にはもう少し評価されてもよいように思う。

 豪華メンバーの弥生賞、前哨戦にして2強対決となったこのレースを、してやったりで勝利をしたカミノタサハラ。無論、フロックなどではなく、実力を伴ってのものではあるのだが、相手はまだ本調子ではなく、またその際の鞍上だった内田騎手の好騎乗も光った。そういう意味で、今回主戦の蝦名騎手に戻るにあたり、名手に失礼ながら、あまり期待感が持てなかった。それゆえ、一時は無印も考えていたほどだが、馬自身の方がすこぶる調子よく、調教では素晴らしい動きを見せている。これなら例え本命馬に上積みがあろうと、なんとかなりそうだ。

 これ以下は中々混戦模様で、すべてを挙げきれないが、まずは前走スプリングSで届かないながらも、怒濤の追い込みを見せていたフェイムゲーム。京成杯で中山2000mでの重賞実績もあり、上手く流れに乗れれば、ここでも怖い存在。

 実績という点ではタマモベストプレイの安定感もなかなかのもの。距離不安がささやかれるが、きさらぎ賞、スプリングSを連対してきた馬があと1ハロンが効かないとは思えない。切れる脚がない印象もあるが、渋とい先行力は魅力。

 先週の桜花賞は見事だったC.デムーロの駆るインパラトールは1叩きの変わり身が怖い。1頓挫あった中での若葉Sでそれなりの競馬を見せており、まだ底を見せていない点が不気味。さらにこの鞍上と、ディープインパクト産駒である点は、どうしても意識せざるを得ない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
1着2着ながし:

1着:14
2着:12
→07,08,15,16,05,02
(6点)

1着3着ながし:
1着:14
3着:12
→07,08,15,16,05,02
(6点)

やはりプレ皐月賞といえる弥生賞組には信頼が置ける。
その中で圧倒的1、2番人気だったエピファネイアとコディーノ。 この両雄が敗れたことで、やや混乱気味になっていはいるが、引き続きこの2頭中心の舞台とみる。
どちらも依然として1、2番人気ではあるが、単勝4倍近い信頼度まで落ちていることは逆に絶好の買い場だ。
特にエピファネイアは、まだ危うさも残すが地力は世代トップの器とみる。

今回は軸の方を絞り込んで勝負したい。
エピファネイアの1着固定、さらに相手もコディーノに固定し、ヒモを点数を広げての戦略。

3連単、エピファネイア-コディーノで、1-2着ながしと、1着-3着ながし。
ヒモは全通りでもいいくらいには押さえておきたい。

2013/4/7 3歳牝馬オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 B
  • 芝1600m
    外・右回り
  • 稍重
    見込み
コース図
展開の紛れ少ない良コース。
枠順、脚質による有利・不利は少ない。ペースも落ち着きがちにはなり、瞬発力が要求される。
前日の雨が残り、渋化傾向。それがどのように作用するかがポイント。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ストークアンドレイ 牝3 55.0 藤田 伸二
1 02   サマリーズ 牝3 55.0 藤岡 佑介
2 03 クラウンロゼ 牝3 55.0 三浦 皇成
2 04   サンブルエミューズ 牝3 55.0 岩田 康誠
3 05   ウインプリメーラ 牝3 55.0 和田 竜二
3 06   ローブティサージュ 牝3 55.0 秋山 真一郎
4 07 × アユサン 牝3 55.0 丸山 元気
4 08   ティズトレメンダス 牝3 55.0 川須 栄彦
5 09   プリンセスジャック 牝3 55.0 福永 祐一
5 10   シーブリーズライフ 牝3 55.0 田中 勝春
6 11   サウンドリアーナ 牝3 55.0 戸崎 圭太
6 12 トーセンソレイユ 牝3 55.0 シュタルケ
7 13 クロフネサプライズ 牝3 55.0 武 豊
7 14 レッドオーヴァル 牝3 55.0 デムーロ
7 15   ナンシーシャイン 牝3 55.0 大野 拓弥
8 16   ジーニマジック 牝3 55.0 川田 将雅
8 17 × コレクターアイテム 牝3 55.0 浜中 俊
8 18 メイショウマンボ 牝3 55.0 武 幸四郎
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー
阪神外回りマイル戦は意外にペースは落ち着きがち。G1レースであることを考慮しても、緩めのミドルペースか。
信頼度
D
混戦
確たる軸馬不在の混戦ムード。加えて前日の雨の影響など、不確定要素も多い。
予想本文 

 ドバイシーマCのジェンティルドンナは2着に敗れ、何ともおしい結果。それでも世界レベルでの2着。昨年の年度代表馬は伊達でないことを思い知らされた。もはや強い牝馬の出現にはそう驚かなくなったが、早くも次世代の戦いが、早くも散り始める桜吹雪の中、幕を開ける。
今年の3歳牝馬戦線はG1馬や1番人気馬があっさり敗れたりと、混戦模様。このレースも例外ではなく、非常に難しいレースとなりそう。

 前走、不可解ともいえる大敗を喫したレッドオーヴァルを人気落ちの旨味も踏まえて、もう一度信じてみたい。前走の敗戦は、出遅れよりもむしろ馬体減が指摘されていた。直近発表の調教後馬体重は430キロ台まで戻してきているが、やはり当日の馬体重のチェックは必須となろう。そして後は脚質的な展開不利の懸念。3歳牝馬戦線がここまで安定しないのは有力馬に後方一気型が多く、ペースが落ちた時に対応出来ないことも原因となっている。今回のレースもこれといった逃げ馬不在だけにペースが緩んでくる可能性が多分にある。G1レースである以上、極端なスローはないとみて、この馬の台頭を計算しているが、それでも後方直一気は難しいだろう。すなわち出遅れは致命的になり、できれば中団あたりでの競馬が理想。

 メイショウマンボの能力は相当高いのでは?と思わせるほどの前走の好内容。まさかの位置から差しきる豪快な勝ち方を見せた。阪神JFでは大敗をしているが、今の状態ならかなりいいレースをみせてくれそう。ただ、この馬も後方からのレースが身上だけに、前が残るような展開と、雨による馬場渋化は歓迎しない。この馬の力の発揮できる展開になれば他有力馬にヒケはとらないはず。

 阪神マイル戦で逃げ馬は・・・と言いたいところだが、G1阪神JF、前走チューリップ賞といずれも先行押し切ったクロフネサプライズ。3馬身ちぎった前走、チューリップ賞は圧巻だったが、それよりも阪神JFでのレースぶりが凄い。ハイペースのレースとなり、直線坂の手前では完全に捕まってしまい、通常なら馬群に沈むところだった。しかし、勝ち馬ローブティサージュに並ばれると、再び二の脚で伸びて2着となった。この勝負根性は特筆ものと言え、この馬には確かに先行脚質が合っていると言えよう。順調度ではメンバー随一。人気薄だった阪神JFとは違い、今度は1番人気での競馬。当然ながら前を行くこの馬は後続馬の目標とされ、厳しいレースになる。ここで前走の再現すればたいしたものだし、その可能性も十分ある。だが、他馬が不安定の中、すがるように軸馬としての人気を集めている状況を考えると、この馬を中心に据えるのはあまり得策ではないと判断した。

 やはり無敗の良血、トーセンソレイユは人気でも気になる存在。過去2戦いずれも接戦での勝利だが、自在性のある脚質でセンスの高さを感じる。王道路線が今ひとつ安定しない現状、別路線組へ食指が動くのも仕方の無いところ。調教過程もさることながら、比較的長い距離を経験していることは、スローペース対応への安心感に繋がる。ここから大きく飛躍するであろう大物ムードが漂い、非常に怖い存在。

 もう一方の東の無敗馬、クラウンロゼも侮れない。こちらも派手な勝ち方こそないものの、前走では、これまでの先行一手から一転差す競馬で勝利したりと、一戦ごとに着実に成長の跡をみせている。近年では関東馬であることを意識する必要もなく、なんら気後れする必要もない。もっとも他有力馬との直接対決が少ないだけに、今後通用するかの試金石となる一戦とはなるが、期待感は大きい。

 コレクターアイテムや、ローブティサージュらの復活は怖いところだが、それよりもアユサンの方を評価したい。前走のチューリップ賞では、スローペースで差し馬全滅の中、差し一手だったはずのこの馬は、苦手のスタートも無難にこなし、うまく先行して、勝ち馬には離されはしたが、上位入線を果たした。混戦模様の今回のレースではこういった柔軟性のある馬の方がうまく立ち回れるかもしれない。

 最後の一頭には随分悩んだが、やはりコレクターアイテムを捨てきれなかった。父同様の差し一手で、スローペースが泣き所だが、阪神外回りは元来ベストに近い条件のはず。この馬向きの早い流れとなるかまでは疑問の余地を残すが、もともと地力は持っているだけに、あっさり勝利しても驚けない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸1頭マルチ:

14
→18,13,12,03,07,17
(90点)

本来なら連動性の高い前哨戦チューリップ賞なのだが、今年はクロフネサプライズが3馬身もちぎって勝利したため、その判断が難しい。クロフネサプライズが群を抜いているのか、展開の影響が多分にあるのか・・・。やはり現時点では後者の可能性が高いとみる。であるならば、同じ舞台でも同じ展開にはならぬとみて、このレースの1番人気馬、レッドオーヴァルの復活に賭けたい。

ただ、それであっても混戦には変わりない。目移りするところをグッとこらえて、極力相手を絞って3連単マルチ1頭軸ながしで挑みたい。1頭軸だとどうしても点数が増えるため、3連複勝負も悪くないだろう。

2013/3/24 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中京 A
  • 芝1200m
    左回り

  • 見込み
コース図
G1としては2年目を迎える新コース。なんといっても直線の坂の存在。これで差し馬でも勝負になる。
しかし、それでも先行が以前ほど有利ではなくなったという程度で、もちろん逃げ残りも十分可能。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   アドマイヤセプター 牝5 55.0 池添 謙一
1 02   ミキノバンジョー 牡6 57.0 太宰 啓介
2 03 エピセアローム 牝4 55.0 武 豊
2 04 × スギノエンデバー 牡5 57.0 北村 友一
3 05   シルクフォーチュン 牡7 57.0 デムーロ
3 06   モンストール 牡4 57.0 丸田 恭介
4 07 × ツルマルレオン 牡5 57.0 バルジュー
4 08 × マジンプロスパー 牡6 57.0 福永 祐一
5 09 サンカルロ 牡7 57.0 吉田 豊
5 10   フィフスペトル 牡7 57.0 戸崎 圭太
6 11 ロードカナロア 牡5 57.0 岩田 康誠
6 12 ドリームバレンチノ 牡6 57.0 松山 弘平
7 13   ハクサンムーン 牡4 57.0 酒井 学
7 14   メモリアルイヤー 牝5 55.0 吉田 隼人
8 15 × サクラゴスペル 牡5 57.0 横山 典弘
8 16   アイラブリリ 牝4 55.0 幸 英明
8 17 ダッシャーゴーゴー 牡6 57.0 川田 将雅
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
H
ミドルハイ
短距離特有の早い流れに、引く馬もいる状況。いわゆる「通常通り」のハイペース。
信頼度
C
軸不動
不動の本命馬が存在するとは言え、短距離戦だけに余談も禁物。波乱も十分にありえる。
予想本文 

 早いもので、春のG1戦線がもうそこまで足音が聞こえてきた。一足早く、新装2回目となる中京コースでのスプリントG1、高松宮記念が施行される。
混戦の続いていた短距離界を、ようやくカレンチャンが統一したと思えば、引退を余儀なくされてしまった。代わって香港スプリントの勝利でその座を引き継いだロードカナロアがその座を固めるべく、満を持して参戦してくる。これに待ったをかける馬が果たして台頭するか否かが見どころの一戦となる。

 現短距離界においてのエース、ロードカナロア。全14戦、複勝率パーフェクト。それも3着はたった1回、昨年のこのレースのみ。さすがに今回のこのメンバーではこの馬に逆らう気は失せる。だが、問題は当然背負う圧倒的人気に対し、1着固定で勝負するか否か。前哨戦はクリアしたとはいえ、その着差は僅か。加えて短距離戦である以上、絶対視は危険極まりない。しかし、レベルの高い香港のスプリントG1を勝利したことは相当の重みがある。加えて抜群の調教過程も披露しており、順調度も申し分ない。やはり、現状、常識的にはこの馬の1強状態といえよう。軸としては不動で複勝圏はまず間違いなく、勝利か否かを問われる状況。

 本命馬とはすでに勝負付けが済んでいるという見方もあるが、相手筆頭はドリームバレンチノ。昨秋のスプリンターズSはロードカナロア、カレンチャンに続く3着。休養明けの前走も、しっかりと33秒台の末脚繰り出して勝利してみせた。スプリント戦でのこの馬の地力と信頼は相当高いとみていい結果だった。今回、本命馬ロードカナロアは、その圧倒的人気ゆえ、ある程度先行せざるをえないはず。今の直線坂のある新装中京なら確実に差し馬有利のはずで、この展開を活かし、どこまで追い詰めるか期待は高まる。

 前走の大敗で人気を落としているエピセアロームだが、休養明けだったことよりも1400mが辛かった。適距離に戻れば巻き返しはあって当然。当時は軽量だったとはいえ、本命馬に先着経験も持ち、阪神コースで差し切る芸当を見せた。その実績の割には人気の盲点となっており、明け4歳で伸びシロを踏まえれば、ここは積極的に狙いたいところ。

 サンカルロはやはり常に押さえる必要がある。不発に終わる事も多いが後方でじっと待機し、末にかける戦法はやはりハマると強い。坂のあるコースになり、早い流れもかなり濃厚で、さらにこの馬自身はここ2戦好走続きで好調。今回、条件はかなり整っており、やはりまだまだこの7歳馬は怖い。

 ダッシャーゴーゴーは何度期待をかけても大舞台では今ひとつ。差し馬であるという点を考慮しても、せっかくのいい脚が持続して使えない。前走2走はその典型でどちらも完全に勝ちパターンでありながら最後に失速して差し返されたり、届かなかったり・・・。これが勝ち味の遅さに繋がっているが、その高い地力は誰もが認めるところ。頭には推せなくも、複勝圏なら絶対押さえる必要のある馬。

 人気しすぎの感を嫌って評価下げたサクラゴスペルだが、3連勝の勢いはやはり捨てがたい。実績的にはまだ足らない面もあるが、猛時計の調教を披露し、相当調子もよさそう。ただ、先行脚質のこの馬にとって、今回レースは相当揉まれることが予想される。否応なく後方の差し馬を気にしなければならず、その点がやや不安材料。

 昨年のこのレース5着で、スプリンター上位常連だったマジンプロスパー。しかし、その後はかなりの不調に陥ってしまった。先行して末が持たない競馬が続いていたが、ここ2戦で復調の兆しをみせてきた。特に前走の内容はよく、簡単にはバテることなく持続した頑張りを見せた。ここで再び好走があっても驚けない。

 他ではツルマルレオンスギノエンデバーの突っ込みも一応警戒。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

11=12
→03,09,17,15,08,04,07
(42点)
ロードカナロアを中心に、それに先着経験のある2頭、ドリームバレンチノ、エピセアロームを地力上位とした素直な見方で良しとした。
特にロードカナロアとドリームバレンチノの2軸は相当堅いとみる。推奨ではこの2頭の3連単マルチながしとしたが、この2頭での『1,2着固定ながし(裏表)』、『1着(ロード)-3着(ドリーム)固定ながし』を厚めに重ねておきたい。
2013/2/17 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京
  • ダート1600m
    左回り

  • 見込み
コース図
東京1600mダート戦の最たる特長はやはりスタートから続く芝。あくまで外枠有利と言えるのは芝がこなせた場合のみ。概ね有利不利は少なく力通りに決まる公算が高め。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   マルカフリート 牡7 57.0 福永 祐一
1 02 × グレープブランデー 牡5 57.0 浜中 俊
2 03   セイクリムズン 牡7 57.0 藤岡 佑介
2 04   ナムラタイタン 牡7 57.0 太宰 啓介
3 05   タイセイレジェンド 牡6 57.0 田辺 裕信
3 06   エスポワールシチー 牡8 57.0 松岡 正海
4 07 × ガンジス 牡4 57.0 内田 博幸
4 08 イジゲン 牡4 57.0 ベリー
5 09   ヤマニンキングリー 牡8 57.0 武 豊
5 10 ワンダーアキュート 牡7 57.0 和田 竜二
6 11 カレンブラックヒル 牡4 57.0 秋山 真一郎
6 12 ダノンカモン 牡7 57.0 ビュイック
7 13 × エーシンウェズン 牡6 57.0 蛯名 正義
7 14 テスタマッタ 牡7 57.0 岩田 康誠
8 15   ガルボ 牡6 57.0 石橋 脩
8 16   シルクフォーチュン 牡7 57.0 横山 典弘
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドルスロー
先行争いが読み切れない面もあるが、 少し遅めの平均ペースに落ち着きそう。
信頼度
D
混戦
旧勢力の陰りに加え、新勢力も未知数。
混戦模様は否めない。
予想本文 

 昨年のJCダート以降、王者空位となってしまった印象のダート界。これまでの既存主勢力はほとんどが7歳世代。次世代馬が不在で、JCダート1,2着馬は不在。それゆえ、あまりいい意味ではない方での混戦模様となっている。その様相を見越したのか、芝路線から強力な実力馬が参戦してきた。ダート界の意地としてこれを退けるか、あるいは抵抗なきまま戴冠を許してしまうのか、その点が見どころになりそう。

 7歳とはいえ、昨年の覇者であり、過去2度もこのレースで好走しているテスタマッタを無視するにはいかない。とはいえ、さすがに今回も本命にという訳には・・・と思ったが、見渡せばそれにとって代われる馬もいなかった。押し出され気味ではあるが、結局この馬を中心視せざるを得ない。前走はいかにも急仕上げでありながら一定の見せ場をつくり、まだやれるところを見せた。きっちり一叩きでの上、ここで本番を迎える過程にも好感。

 前走JCダートで本命馬に抜擢したイジゲンだったが、そこでは大敗を喫してしまった。その後の復帰にあたり、いきなりここではなく、やはり一度どこかで使ってほしかったところだ。だが、まぁ、これはこれで、高まってしまったそのギャンブル性の旨味を求めてみようとも思える。JCダートでの大敗は、時計的な限界も感じさせ、メッキがはがれてしまったという感も否めない。だた、一方で武蔵野Sでみせた勝ちっぷりは前走だけで見限ってしまえるほどの内容でもなかったはず。もう一度このレースでは注視したい。

 力はありながらも、その不器用さからどうにもはがゆい成績の続くダノンカモン。短距離専科に近く、レースでは差し届かないケースも多い。どうにもアテにできない馬で、その地力から人気にもなるが、1番人気では買いにくい典型的なタイプ。しかし、逆にこういう大舞台で、人気も落としてくると、やはり魅力的に映ってくる。前走は混戦捌ききれず不発に終わったが、一叩きで調子上向きの上、ここは力を出しやすい舞台でもあるはず。

 単に実績では、このメンバーでは群を抜くカレンブラックヒル。昨年の天皇賞(秋)では、距離的にはこのあたりが限界という印象を残した。飛躍を目論む今年としては、まず安田記念が当面の目標だろう。それまでは間隔が空くだけに、ここでダート適性を見ておきたいという目論みがありそう。つまり、その本気度には疑問が残る。また、ダート初参戦がG1となると、ここまで勝利ができた前例はない。近年ではスーパーホーネットが思い浮かぶが、大敗してしまっている。ただ、この馬ほどの参戦も過去には例に無く、加えて迎え撃つメンバーも手薄。さすがにこの実績差の大きさを踏まえると、馬券には当然加えておきたいところか。

 難しいメンバー構成だが、この中では実績的に最も安定感のあるのはワンダーアキュート。ちょっとこの距離では短いと言わざるを得ないが、それも長い直線が相殺してくれそうだ。近二走、東京大賞典、川崎記念は、統一G1とはいえ、ややレベル的には疑問も残った。さすがに勢いに陰りがあるのはどうしても否めないが、なぜか実績の割に人気がなく、地味なタイプ。自分の競馬はしっかりしてくれそうでもあるし、ここは連下には一考。

 ダートの中距離重賞を実に安定した成績でここに駒を進めたグレープブランデー。1600mがこの馬にとってどう影響するかは未知ではあるが、その堅実性は買いたい。ただ、ここ3走はルメール、デムーロといった超一流外国人ジョッキーが駆った上での成績だけに、いかに浜中ジョッキーといえど、その点は割引かざるを得ない。

 堅実さでいえばガンジスも相当なもの。前走の根岸Sはあまり内容のあるものとは言い難いが、それでも1番人気には一応は応えてみせた。やや使い詰めが懸念も、調教見る限り元気いっぱい。

 穴ではエーシンウェズンも押さえておきたい。前走は不発に終わったが、後方からしっかりと差し込める脚を持っている。これが成績の安定に繋がっており、さすがにこの舞台では実績的には見劣るが、上位食い込みがあっても驚けない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

14=08
→12,11,10,02,07,13
(36点)
14=12
→08,11,10,02,07,13
(36点)
今年初戦のG1レースとなるが、正直かなり難しいところ。軸も相手もこれといった馬がいない。ならば芝組のカレンブラックヒルがまぶしいが、1番人気となると、軸としてはとても手が出せない。結局混戦予想のこのメンバーで人気・実績を考慮するとテスタマッタを軸に据えざるを得なかった。消極的な選択ではあるが、ここが決まれば後は流すのみ。相手もやや冒険ではあるが、イジゲンとダノンカモン。それぞれを3連単2頭軸マルチながし勝負。
2012/12/23 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 10R
    中山 A
  • 芝2500m
    内・右回り

  • 見込み
コース図
内回りの中山でのおなじみのトリッキーコース。コーナーが多く、時計を要し、力の劣る馬でも立ち回り次第で通用する。圧倒的に内枠先行馬が有利で、外からの強襲はかなり困難といえる。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ローズキングダム 牡5 57.0 岩田 康誠
1 02 × エイシンフラッシュ 牡5 57.0 デムーロ
2 03   スカイディグニティ 牡3 55.0 スミヨン
2 04   アーネストリー 牡7 57.0 福永 祐一
3 05   ネヴァブション 牡9 57.0 田中 勝春
3 06   オーシャンブルー 牡4 57.0 ルメール
4 07   ダイワファルコン 牡5 57.0 北村 宏司
4 08 × トレイルブレイザー 牡5 57.0 武 豊
5 09 ルーラーシップ 牡5 57.0 ウィリアムズ
5 10 ダークシャドウ 牡5 57.0 ムーア
6 11   トゥザグローリー 牡5 57.0 蛯名 正義
6 12   オウケンブルースリ 牡7 57.0 田辺 裕信
7 13 ゴールドシップ 牡3 55.0 内田 博幸
7 14   ビートブラック 牡5 57.0 石橋 脩
8 15 ナカヤマナイト 牡4 57.0 柴田 善臣
8 16 × ルルーシュ 牡4 57.0 横山 典弘
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
04、14の動向次第。
逃げ残りを目論み大きく引き離す可能性も。
信頼度
C
上位拮抗
一概に有力馬有利とも思えぬ情勢。波乱誘発する穴馬台頭もありうる。
予想本文 

 今年は3日開催のため、「今年で最後!」感はやや希薄ではある。加えてやはり今年のベストメンバーはジャパンカップだったのだろう。その1,2着馬、オルフェーブル、ジェンティルドンナが不在では、その敗者復活戦の様相も呈してはいるが、やはり今年最後のG1レース。有馬記念は一種独特の盛り上がりをみせてくれる。

 ハイレベル3歳世代の2冠馬ゴールドシップ。菊花賞後は放牧に出し、JCは回避した。そのJCではそれぞれ古馬と3歳牝馬の筆頭格が後続に大差をつけるデットヒートを見せた以上、3歳牡馬エースたるこの馬がここで無様な競馬をみせるわけにはいかないだろう。前走、菊花賞は京都コースの昇り坂で一気に最後方から先頭を伺う大マクリをみせ、持続力ある脚を活かしてそのまま押し切った。そして同じ中山コース開催だったもう1冠、皐月賞は他馬が外を選ぶ中、荒れた内をついての勝利だった。正直この馬の力を測りかねるところは、その大胆な戦法による勝利であるがゆえに、それが圧倒的地力差か、単なる奇襲としての作用が大きいのかの判断が難しい点にある。菊花賞後の2ヶ月の休養明け、ダービーでの5着敗戦も影を落としている事も否めない。だが、それでもこのメンバーなら、やはりその能力は最上位と判断せざるを得ない。

 ルーラーシップはどうにもあと一歩の競馬が続く。それだけにスタートの悪癖が惜しまれるところではあるが、ここ中山での有馬記念では、スタート失敗は致命的。もし、今回も出遅れるようなら、東京コースのように複勝圏内まで挽回を見せることは難しいだろう。それゆえに全幅の信頼が寄せきれない。ギャンブル要素も含むが、今度こそはスタートも大丈夫と信じての対抗格。問題のスタートさえ上手くいけば、この馬は一躍首位候補に躍り出るはずだ。中山コースをいなした実績も十分。これは本命馬にもいえることだが、4コーナーで先頭集団は絶対条件にはなりそう。その上で本命馬との叩き合いに持ち込めれば、念願の国内G1タイトルも見えてくるだろう。

 名は体を表すを地でいく中山巧者、ナカヤマナイト。中山では5戦、3,2,0.0の完璧な連対率を誇る。他場でのG1では着順的には大敗しているため、印象が薄いが、内容はそれほど悪くない。しっかりとした地力の上に基づいていることは見直さなければならない。もちろん中山連対パーフェクトとはいえ、今回が初のG1の舞台となるため、ここでその看板が露呈することも多分にありえる。ただ、それでもここでなら自分の競馬はしっかりとしてくれるだろうという点をくみ取った。

 JC4着は好走といえるが、それが距離適性を証明したともまだ自信がもてないのがダークシャドウ。後方からレースを進め、スタミナ温存の上、東京コースの長い直線を利して伸びた形は、やはり東京コースでこその馬といった印象をいっそう強くさせた。小回りコースを先行してのスタミナの削り合い勝負は分が悪いのではないか。ただ一方で、このコースではコーナーが多く息も入れやすい。スタミナと器用さが要求される展開とはなるが、持てる地力を踏まえればこのあたりの評価が妥当ではないだろうか。この馬にとってもそろそろこのあたりが正念場になってくる。

 エイシンフラッシュはムラ駆けが多いので、どうにも取捨が難しい。「人気薄で買い、人気で切る」が理想なのだが、それも今回は微妙なポジション。末脚に賭けるタイプだけに、決してこのレース向きではないはずだが、昨年はオルフェーブルの2着という健闘をみせた。今年は昨年のような展開にはなりにくそうだが、それでも天皇賞・秋を快勝した鞍上に戻る以上、馬券対象から外すことはできそうにない。有力馬が軒並み外枠の中、内枠を引き当てた点も後押し。

 今回最も穴人気しそうなのがルルーシュ。今夏ぐんぐんと力をつけ、ついには重賞制覇を成し遂げた。大外枠は不利には違いないが、先行できる点は強み。オープン戦ながら札幌日経OPのレベルは高く、好走の下地も有している。ただ、折り合いには難のあるタイプだけに長丁場では不安も残る。

 米国帰りのトレイルブレイザーも1考。調教過程ではあまりいい状態は伝えられてはいないが、なにぶん現時点の力が未知数。それまでの国内実績を顧みると、今回のメンバー相手なら、あっといわせる場面があっても驚けない実績がある。米国での経験がどこまで加味されているかが純粋に楽しみでもある。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

13=09
→15,10,02,16,08
(30点)
決して堅いレースとは思えないし、不安要素も多分に含むが、それでもゴールドシップの本命には逆らえなかった。相手もルーラーシップと、最後だから守っているいるわけでもないのだが、無難なところに落ち着いてしまった。
3連単でも100倍もいかない低オッズになってしまうが、その分点数の絞り込みと金額で勝負したい。
旨味は本命馬の3着に賭け、ゴールドシップとルーラーシップ×2の2頭軸マルチながしで勝負。
(※余談だが、ルーラーシップの馬名に「船」の意味はないそうだ。)
2012/12/16 2歳オープン 馬齢 指定 国際
施行コース
  • 11R
    中山 A
  • 芝1600m
    外・右回り

  • 見込み
コース図
基本的には内枠先行が有利なコース形態。とにかく急坂があるとは言え、直線は短い。コーナーでの位置取りは、勝ち負けを決定づける大きなファクターとなりうる。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 × ザラストロ 牡2 55.0 松岡 正海
1 02   ネオウィズダム 牡2 55.0 柴田 善臣
2 03 ゴットフリート 牡2 55.0 スミヨン
2 04 × テイエムイナズマ 牡2 55.0 池添 謙一
3 05 コディーノ 牡2 55.0 横山 典弘
3 06 ラブリーデイ 牡2 55.0 ルメール
4 07   ティーハーフ 牡2 55.0 武 豊
4 08   クラウンレガーロ 牡2 55.0 幸 英明
5 09 エーシントップ 牡2 55.0 浜中 俊
5 10   ワキノブレイブ 牡2 55.0 福永 祐一
6 11   アットウィル 牡2 55.0 岩田 康誠
6 12 × フラムドグロワール 牡2 55.0 ウィリアムズ
7 13   ディアセルヴィス 牡2 55.0 勝浦 正樹
7 14 ロゴタイプ 牡2 55.0 デムーロ
8 15   マイネルエテルネル 牡2 55.0 柴田 大知
8 16   ノウレッジ 牡2 55.0 蛯名 正義
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
MH
ミドルハイ
先行有利なだけにテンが早い。それゆえペースは早くなりがちで、この点において逆に差し馬に目が出てくる。
信頼度
C
軸信頼も
本命馬への信頼はかなり高いが、それでも過信禁物。期待できない配当の中、どこまで視野を広げるかがポイント。
予想本文 

 ここ数年の朝日杯フューチュリティSは確たる本命馬のいない混戦模様の傾向だったが、今年は久しぶりにしっかりとした本命馬がいる。1番人気の複勝圏入着率はここ10年では非常に高いが、一方で圧倒的1番人気が敗れることも印象強いレース。やはり、若駒のレースだけにそう安穏ともしていられないが、果たして今回の本命馬はその人気に応えることができるだろうか。

 重賞2勝の無敗の大本命コディーノの本命は仕方ないところか。アラを探せば1ハロンの短縮や、未対戦馬が多く、勝負付けが済んでいない点などが挙げられるが、致命的なマイナス点とはいえない。初戦こそ出遅れはしたが、競馬上手で我慢は効くし、出したい時にスッと反応もしてくれる。まだ、単にそれだけなら小さくまとまった小器用な馬という結論付けることもできるが、その内容がまた凄まじい。前走などは完全に包まれながら、前が空くとムチいらずでレコード勝ち。見た目があまりにあっさりなので逆に凄さが伝わらぬほど。他の2戦も含めレベルはかなり高く、他の未対戦馬や無敗馬のライバルがいようとも、その差はかなり大きいとみる。

 やはり否応なく最多出場の京王杯組に目がいくが、その中で筆頭にはラブリーデイを指名。実際のところ、京王杯組の実力差の比較はかなり難しい。というのも、そこでの人気上位馬が軒並み大敗したため、特殊な展開だったのではという懸念が残るからだ。しかし、その後の動向を見るに、ここは素直にこのレースの結果を実力差と考えてよいのではという結論に至った。その中でこの馬を最上位に据えたのは、1800mから一気の距離短縮の1400mという中で、キャリアハイといっていいほどのパフォーマンスを見せたことによる。無論、このレースの勝ち馬の無敗馬エーシントップには一目置くが、今の状態で1ハロン延長なら勝ち目もあるとみる。枠順も理想的。

 2戦2勝でまだ底を見せていないゴットフリートにも期待がかかる。いずれも僅差での勝利で、重賞勝ちもないが、好位から安定した差し脚が使える点を評価。その末脚はなかなかのものをもっており、加えて追える外国人ジョッキーを鞍上に迎え、内枠を引いた今、非常に怖い存在になったと言えよう。母父SSにローエングリンという配合がこの世代で成功すれば、今後かなり期待されることにもなるだろう。

 最多の京王杯組の覇者エーシントップ。無敗の重賞馬で、本命コディーノと双璧をなす存在。ただ、マイル以上の距離を未経験という点がどうにも気になった。決して短距離馬という印象ではないが、ほぼ逃げに近い先行馬でもあり、やはり距離延長の上、ペースのあがるG1となると不安も先行する。とはいえ、前走の内容はかなり秀逸で、東京コースの長い直線を、あれだけの差し馬に迫られながら、ついに抜かせなかった点は相当の地力がないと不可能な芸当。人気を嫌ってこの評価に留めたが、十分勝ち負けを狙える存在。

 母父SSにローエングリンというならロゴタイプも同じ。1200mから1800mと幅広いレンジを使われ、いずれも好走といえる内容の実績を残した。デムーロ騎手に乗り替わった前走では目の覚めるようなレコード勝ち。まとまりがよく競馬上手なタイプで、こういう馬を名手が駆ればやはり怖い。混戦にも強いだろうし、複勝圏内には意識しておきたい。

 本命馬コディーノと同厩のフラムドグロワールもレースセンスは高そう。過去3戦、展開はそれぞれ異なりながらも、いずれも34秒台の末脚を披露。発馬五分ならそう大崩れはなさそうで、ゴール前混戦になれば目が出る。

 最内枠から内回り中山コースを馬群を割ってこれるかがポイントとなるが、ザラストロも展開ひとつ。前走は大敗だが、休み明けの言い訳はあり、一叩きで変わり身警戒。

 デイリー杯2歳Sの覇者で、京王杯1番人気のテイエムイナズマをこの評価は失礼なのかもしれないが、上述の通り京王杯の結果がフロック的要素がないと考えると、妥当ともいえよう。ただ距離が伸びた今回、もう一度見直すのは一興。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

1着固定ながし:

05
→06,03,09,14,12,01,04
(42点)
2歳馬に対し、安易な絶対視はかなり危険ともいえるが、本年の本命馬、コディーノは信頼してもよいような気がする。
必然、相手探しとなるが、オッズの兼ね合いを考慮すると、どこまで広げるかが思案どころとなる。
いずれにせよ、ここは3連単1着固定ながしで。押さえとして2着ながしを買うよりも、1着コディーノのまま、2着を固定した馬券を重ねた方がよさそう。
2012/12/09 2歳牝馬オープン 馬齢 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神 A
  • 芝1600m
    外・右回り

  • 見込み
コース図
コーナーは緩く、直線は広くて長い。当然ながら差し馬に圧倒的有利なコース形態ながら、それゆえペースも緩みやすく、意外にも先行勢の健闘も目立つ点に注意。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 ローブティサージュ 牝2 54.0 秋山 真一郎
1 02   タガノミューチャン 牝2 54.0 藤岡 佑介
2 03 サウンドリアーナ 牝2 54.0 デムーロ
2 04   メイショウマンボ 牝2 54.0 飯田 祐史
3 05 プリンセスジャック 牝2 54.0 福永 祐一
3 06 コレクターアイテム 牝2 54.0 浜中 俊
4 07   クロフネサプライズ 牝2 54.0 柴山 雄一
4 08   サンブルエミューズ 牝2 54.0 津村 明秀
5 09   レッドマニッシュ 牝2 54.0 北村 宏司
5 10 × レッドセシリア 牝2 54.0 三浦 皇成
6 11   コウエイピース 牝2 54.0 松山 弘平
6 12 × エイシンラトゥナ 牝2 54.0 幸 英明
7 13   ストークアンドレイ 牝2 54.0 川島 信二
7 14 × カラフルブラッサム 牝2 54.0 和田 竜二
7 15   ディアマイベイビー 牝2 54.0 川田 将雅
8 16   フィールドメジャー 牝2 54.0 国分 優作
8 17   トーセンレディ 牝2 54.0 藤田 伸二
8 18 アユサン 牝2 54.0 丸山 元気
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
SH
スローハイ
道中はゆったりで、後半の上がり勝負は必至の様相。早い上がりのない馬や、追い込み馬には苦しい展開。
信頼度
C
上位拮抗
2歳、それも牝馬戦だけに何があるかわからないが、コース形態からか、意外にも平穏傾向。上位陣での争いが一応の基本線か。
予想本文 

 今年の阪神ジュベナイルFは重賞 アルテミスSの新設に伴い、例年とは傾向を異にする。これまでほぼファンタジーSが中心といえたが、今年はこの新設重賞組がどのように絡んでくるかに注目したい。抽選の結果が注目されていたオツウが除外となったのは残念だが、それなりに注目度は高いといえよう。

 父ハーツクライを彷彿させる末脚のキレを持つコレクターアイテムを本命に据える。前走、アルテミスSは後方から迫るアユサンが一気に飲み込むかと思われたところを2段ロケットで追い抜くことを許さなかった。新馬戦でもこのような競馬をみせており、能力の奥深さを感じさせる。一方で4着に敗れたデイリー杯のような後方からの競馬も可能で、このメンバーではやはり地力を最も感じさせた。

 対抗には末脚の安定感を買ってプリンセスジャック。前走ファンタジーSでは1番人気を裏切る結果になったが、一応の形はできていた。ずば抜けた瞬発力があるイメージではないので、このレースでは分の悪さも否めないが、好位からの安定した差し脚には信頼感がある。これからまだまだよくなってきそうな血統背景に、このレースに相性のいい鞍上なら十分信頼に足るだろう。

 末脚のキレならアユサンが筆頭か。前走では本命馬の二の脚に屈したが、一時は軽くかわすほどの勢いで大外を駆け抜けてきた。阪神外回りのマイル戦ならやはり期待は大きい。ただ、前もなかなかとまらないので、あまり後方からではいくら33秒の脚を繰り出しても届かない。一概に不利とはいえないが、大外枠もどう出るかも微妙なところ。たが、やはり一発の魅力には溢れている。

 ローブティサージュの前走は久々の実戦を踏まえると相当にいい内容。距離短縮で、いきなりの重賞ではあったが、危なげないレースぶりでセンスの良さを披露。将来性はかなりありそうな器の大きさ感じさせた。逆に判断材料がこの1戦のみのため、評価に苦しむところではあるが、同厩の本命馬コレクターアイテムとの併せ調教で凌駕する内容をみせられれば、それも払拭されられる。叩いた後の上積みを考えれば、ここではかなりやれていいはず。

 このレースの登竜門的レース、ファンタジーSを3馬身差完勝してみせたサウンドリアーナももちろん有力圏内。気性的な面で距離延長には不安があるのは否めないが、折り合いさえつけばやはり怖い存在。前走のように先行して押し切ることが理想だが、デイリー杯のような後方一気もできる自在性も備えている点も心強い。

 1勝馬とはいえ、牡馬と揉まれてきたカラフルブラッサムが気にかかる。やはり黄菊賞組を意識したこともあるが、牝馬同士なら面白い。

 エイシンラトゥナの先行力も捨てがたい。1叩き後でもあり、番手につけてうまく出し抜けをはかれば連下には残ることも。

 1戦1勝馬は本来買いではないが、レッドセリシアは前走内容がよかっただけに、大駆け注意。

馬券と総評
推奨馬券 総評

3連単

軸2頭マルチ:

06=05
→18,01,03,14,12,10
(36点)

06=18
→05,01,03,14,12,10
(36点)

有力馬の実力は拮抗しており、取捨には難しいところだが、素直にコレクターアイテムを信頼したい。敗れたデイリー杯も内容的には悪くなく、ここでも安定した結果を出せそうだ。相手に悩むがここもレースぶりの安定感と将来性を買ってプリンセスジャックを相手とする。3連単はこの2頭のマルチながし。オッズ次第の面も含むが、相手をアユサンに変えても押さえておきたい。
2012/12/2 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    阪神
  • ダート1800m
    右回り

  • 見込み
コース図
スタートとゴールで2回坂を越える。勝負所の4コーナーよりも、先行争いのため、スタートから1コーナーに有利不利が潜む形態。たが、G1レベルともなると、概ね地力決着が色濃い。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01 × ハタノヴァンクール 牡3 56.0 四位 洋文
1 02   シビルウォー 牡7 57.0 内田 博幸
2 03   ミラクルレジェンド 牝5 55.0 川田 将雅
2 04 エスポワールシチー 牡7 57.0 武 豊
3 05   トゥザグローリー 牡5 57.0 ウィリアムズ
3 06   ナムラタイタン 牡6 57.0 熊沢 重文
4 07 トランセンド 牡6 57.0 藤田 伸二
4 08 イジゲン 牡3 56.0 ムーア
5 09   ホッコータルマエ 牡3 56.0 幸 英明
5 10 ローマンレジェンド 牡4 57.0 デムーロ
6 11   ダノンカモン 牡6 57.0 池添 謙一
6 12 × ワンダーアキュート 牡6 57.0 和田 竜二
7 13   グレープブランデー 牡4 57.0 ルメール
7 14   ニホンピロアワーズ 牡5 57.0 酒井 学
8 15 × ソリタリーキング 牡5 57.0 浜中 俊
8 16   ナイスミーチュー 牡5 57.0 福永 祐一
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
MS
ミドルスロー

実績ある07、04の先行となればペースは落ち着く。後方待機馬は自力で動かないと前は止まらぬ可能性も。

信頼度
C
実力伯仲
実力馬揃いの好メンバー。フロックの介在する要素は乏しいが、上位陣の力関係は拮抗。
予想本文 

 芝のジャパンカップに続き、ジャパンカップ・ダートにおいても豪華な顔ぶれが揃った。海外参戦馬こそ不在ではあるものの、昨年の1~3着馬に加え、今やそれを凌ぐ勢いの新興勢力が参戦。まさにダート王決定戦と胸を張って言えるメンバー構成。やはり新興勢力台頭を歓迎するムードの方が強いのだろうが、王者復権もそれはそれで味があるといえよう。

 3歳馬ながらイジゲンをここで本命据える。それほど前走のインパクト。致命的とも言える出遅れからの差し切りは凄みがあった。これまでも躓きやゲート立ち上がりなどスタートに難を持ち、まだまだ不安定さは残っている。だがその不利な状況の中、後方から末脚爆発で迫る様は未完の大器を思わせる魅力に溢れる。それだけ人を魅了する点の代償なのか、現時点で単勝2番人気。これはちょっと実績的にも見込まれすぎ。まだ当日はもう少し人気が下がることを期待しているが、変化ないようだと旨味も薄い。ただ、ローマンレジェンドという6連勝馬がいるので、頭を想定するなら連単馬券は色もつきそう。今回この馬の難所は、他の有力馬を後方から捉えなければならない点。もちろん相手次第では前々走のような逃げ切りもできる馬だが、さすがに今回はそうはいくまい。さらに直線だけでまとめて差し切る芸当も至難で、直線までにはある程度前には並んでおかねばならない。この仕掛けのタイミングがかなりシビアになりそう。鞍上はすでにこの馬を手に入れているとは思うが、今度は相手の力量の見極めも重要なポイントにはなりそう。やはり古馬と比べるとどうしてもアラが目立つ。すべてがうまくいってこそではあるが、それでも今回はこの馬で勝負する。

 負傷した主戦騎手に替わり、再び武豊騎手が手綱をとるエスポワールシチー。否が応でもフェブラリーSの辛酸を思い浮かべてしまう。常に連対をしていたこの馬が5着という屈辱を味わされた。その後、全盛期の勢いはなくなり、年齢的にも下り坂に向かうかと思いきや、地方G1を2勝し、凄みこそ影を潜めたものの相変わらずの安定感を誇っている。エルムSでは今回の1番人気馬ローマンレジェンドとのマッチレースでのハナ差負け。負けは負けだが、3㌔の斤量ハンデを背負わされてのものだ。一方、鞍上も久々のG1勝利を得て復権ムード。思えば敗れたフェブラリーSも直線良く追い上げての僅差のものだし、ここもきっちり自分のレースをしてくれるのではないだろうか。人馬とも若手に立ちふさがる大きな壁となろう。展開的にも先行馬だけに大崩れなく、相手筆頭として最適。

 6連勝と破竹の勢いのローマンレジェンド。先行・差し自在の脚質できっちりと差し切る抜群の安定感。着差は僅差でもきっちりと勝ちきるところにこの馬の凄みを感じる。ただ、一方でその圧倒的人気に身を委ねてもよいのかという不安感もつきまとう。いくらデムーロ騎手だとはいえ、主戦騎手の乗り替わりも必ずしもいい方向に向くとも言い切れない。加えて、オープンまでは完勝を続けたが重賞のここ2戦はいずれもクビ差で、まだ勝負付けが済んだとも言いがたい。無論、勝った相手を考えるとそれでも相当なものだ。レースレベルもかなり高く、このレース最多出場のみやこS組の勝者でもある。飽くまで人気に比べ不安点がないわけでもないという程度で当然首位争い候補であることには違いない。

 トランセンドの取捨が難しい。まさかのフェブラリーS大敗後、ドバイでも振るわず、注目された国内復帰戦は3着。結果としては上々も、スタートからの行きっぷりは鈍く、道中どうにかハナには立つも直線は完全に失速し、勝ち馬には8馬身もちぎられるたレース振り。これが間隔が空いたことによるものか、あるいはズブくなってきているのかが微妙なところ。今回のメンバーなら楽にハナがとれる展開。ならば昨年の再現も十分に想定できるところではあるのだが、まずその前提に不安が残る状況だ。やはりこの馬は行ってこその馬だと思う。まずスムーズにハナをとり、レースの主導権が握れるかどうかにかかってくる。それができれば当然そのトップクラスの地力で影を踏ませぬレースが見れるだろう。

 やはり阪神でのワンダーアキュートは侮れない。昨年のこのレースもスタート失敗も馬群を鋭く突き抜け伸びてきた。スムーズに競馬ができていれば、勝利も手に届くような内容だった。2、3着が多いためどうしても地味な印象を受けるが、前走では目の覚めるような5馬身差の圧勝劇。もともと叩き良化型でさらなる上積みが見込めるとなればやはり期待も膨らむ。

 このレースに限らず、レベルの高さで席捲中の3歳馬だが、ダート路線の筆頭は本来ハタノヴァンクール。破竹の勢いでジャパンダートダービーを制し、休養明け初戦のローマンレジェンドへの挑戦が注目されたが、大敗を喫してしまいトーンダウン。ただ、あれが本来の姿ではないだろうしここでの巻き返しが怖い。

 このあたりになると本当に多士済々で、取捨に迷うが後一頭ならソリタリーキングを挙げておきたい。前走で土がついたがそれまでの相手と内容をを考えれば、まだ見限れない。また実績の割に人気もなく穴っぽい存在。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

08=04
→10,07,12,01,15
(30点)

08=10
→04,07,12,01,15
(30点)
今回もある程度堅く収まりそうというメドはつくが、それゆえに買い方が難しい。このメンバーでは、大敗する可能性も十分に考えられるが、それでも一発の魅力溢れるイジゲンの可能性に賭けてみる。ただ、3連単を考慮した場合のヒモ争いはどの馬にも食い込めそう。オッズ次第ではあるが手広くいきたいところ。
それを踏まえ、馬券は3連単2頭軸マルチながし。イジゲンからエスポワールを相手で利を狙い、イジゲン-ローマンのラインを押さえに。
2012/2/20 4歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    東京 C
  • 芝2400m
    左回り

  • 見込み
コース図
Cコース利用で内枠やや有利とはいえ、概ね枠順による優劣はないはず。極端にスローにならなければ、マギレの少ない実力通りの決着が期待できそう。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   ビートブラック 牡5 57.0 石橋 脩
1 02   スリプトラ 牡6 57.0 カラン
2 03   ジャガーメイル 牡8 57.0 ビュイック
2 04 フェノーメノ 牡3 55.0 蛯名 正義
3 05   マウントアトス セン5 57.0 ムーア
3 06   レッドカドー セン6 57.0 モッセ
4 07   メイショウカンパク 牡5 57.0 内田 博幸
4 08 × エイシンフラッシュ 牡5 57.0 ルメール
5 09   オウケンブルースリ 牡7 57.0 浜中 俊
5 10 ダークシャドウ 牡5 57.0 デムーロ
6 11   ジャッカルベリー 牡6 57.0 オドノヒュー
6 12   ローズキングダム 牡5 57.0 武 豊
7 13 ルーラーシップ 牡5 57.0 ウィリアムズ
7 14   ソレミア 牝4 55.0 ペリエ
8 15 × ジェンティルドンナ 牝3 53.0 岩田 康誠
8 16   トーセンジョーダン 牡6 57.0 スミヨン
8 17 オルフェーヴル 牡4 57.0 池添 謙一
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
S
スロー
行く馬が不在でゆったりとしたスローペース。あまりに極端だと波乱を誘発する恐れもありえる。
信頼度
B
上位決着
上位陣の信頼度は高く、波乱は起きにくいといえそうだが、本命馬の疲れは懸念材料。
予想本文 

 単に注目度という意味では今年のベストとなりそうなジャパンカップ。凱旋門賞で敗れたオルフェーブルが、乗り替わりとなってしまった若き主戦騎手を再度背にして地元での雪辱に燃える。オルフェーブルを降した凱旋門賞馬、ソレミア陣営がこのレースに参戦してくれたことは何より賞賛したい。これにより盛り上がりに拍車が掛かった。迎える国内勢もほぼ現状のベストメンバーといえる骨っぽいところが集まった。心情的には波乱はお断りしたいところで強い馬が強い内容で勝利してほしい。

 ややご祝儀的な意味合いも含めるが、ここはオルフェーブルのリベンジレースとなることに期待する。最近では日本馬でも外国人ジョッキーが乗るようになり、このレースには日本人騎手がなんと7人しかいない。そういう意味でも池添騎手にはここはしっかり勝利して欲しいところだ。春先まさかの悪癖露呈で、一時はその立場を危うくした。しかしその後の宝塚記念でしっかり完勝してみせたことこそ、その後の世界戦よりも高く評価したい。奇しくも凱旋門賞と同じく因縁の大外枠となった。ジャパンカップも大外枠の成績が極端に悪いが、偶然的な要素が強く、東京2400mでくくれば有利不利はないといっていいだろう。海外遠征からの連戦で、検疫を含め馬体が細化傾向にある点は気になるが、調教では軽めとはいえ、相手を軽くあしらう好調ぶりを見せ一安心。少々の不安はあろうとも、ここで敗れるわけにはいかない。

 もう一度ダークシャドウで勝負したい。確かに距離に対して不安がないわけではないが、東京コースならこの馬の確実な末脚には期待できる。前走ではハイペースながら33秒前半の脚が要求される展開になり、キレ味勝負で屈してしまったが、まだ本調子には至っていなかったとみる。夏に一回使って、休養明けとはいえないとはいえ、間隔が空いていたのも事実。今回、調教課程がさらに良い状態で伝えられており、上積みは見込めそう。また現時点で単勝6番人気。これなら狙い所として十分。短期免許騎手のドタバタ劇で鞍上がなかなか決まらなかったが、デムーロ騎手なら申し分もない。

 前走、天皇賞・秋でのルーラーシップの末脚はインパクトがあった。当日の大幅な馬体増、さらにレースでは、スタート立ち上がり出遅れ、かつ、大外ブン回しでどうやっても勝ち目の薄いところから、直線だけを強烈な末脚で3着まで押し上げた。このレースぶりには、誰もがさすがと舌を巻いたはずだ。G1勝ちが少ないとは言え、オルフェーブルを除けばこの馬が大将格である事は十分に印象づけた。ただ、それだけに宝塚記念での2馬身差の意味が重みを増してくる。少し本命馬とは差を感じざるを得ないが、状態としては今がピークといってよく、当然ながら人馬とも打倒オルフェーブルには期するものがあるはず。

 先行脚質という点も後押しして、フェノーメノの信頼感はここにきてかなり増しており、単勝2番人気あたりにまで人気しそう。東京コースでは3.2.0.0の、5戦完全連対な訳だからそれも当然といえば当然か。その高い能力はもちろん異論のないところで、ここまでもG1勝ちなしが不思議なくらいだが、遠からず戴冠はするであろう。もちろんそれが今回となる可能性も十分ありえるのだが、後から迫るこの面々を先行完封できるほど東京の直線は短いだろうか。人気を嫌ったという点もあるが、やはりあと一つ信頼に足る実績が欲しい。逆に言えば、ここでも好走できるようならこの先は明るい。ここは試金石となる一戦。

 牝馬3冠を達成し、完全4冠制覇のエリザベス女王杯を捨ててまでここに挑んできたジェンティルドンナ。特にここ2戦はスローペースで、早い上がり勝負を制してきており、このレースでも予想される展開に合致する。もっとも古馬G1の早い流れでも、同じ瞬発力を繰り出せるかはわからない。また、昨年の覇者であるブエナビスタ級とまでかと問われると、まだ疑問の余地を残すし、オークス完勝を考慮してもまだ距離に対して太鼓判も押せない。これらは3歳牝馬ゆえの当然の懸念材料ではあるのだが、それにしても53㌔の斤量は、やはりこの馬にはやや大きすぎるハンデとも言えそう。3冠牡馬に3冠牝馬がどう挑むか興はそそる。

 エイシンフラッシュの天皇賞・秋での勝利は本当に見事ではあったが、すべてがうまくいったという印象もぬぐえない。比較的早い流れでありながら、その際の上がり時計はなんと33.1。これは今までこの馬がみせたことのない異次元レベルのキレ味。馬には悪いが、鞍上の力量も多分にあったと考えられるレース。その意味でジョッキーの優劣は別にしても、今回ヤネが代わる以上、同じようなレースができるかどうかには疑問が残る。とはいえ、東京実績には素晴らしいものがあるダービー馬。軽視するとはいっても馬券対象から外れるわけではない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸1頭ながし:

1着:17
→10,13,04,15,08
(20点)

馬券的な旨味を狙うなら海外参戦馬だろうが、ここ5年、海外馬の複勝圏内入着はない。凱旋門賞馬が気にならない訳ではないが国際経験に乏しく、他馬も食指は動かなかった。もし、買うならジャッカルベリーかレッドカド-の人気薄どころを押さえる程度。基本的にここは国内勢、それもほぼ上位陣がしっかりしていると見て、この中での決着を濃厚とみる。

本文でも述べたように、ややご心情的な部分も含むが、ここはオルフェーブルに完勝してほしい舞台。2着や3着ですらふさわしくなく、もし敗れることがあるなら派手に散る方がまだよい。というわけで、ここはオルフェーブルの1着固定の1頭軸ながし。
さすがに買う馬券は当日までやや揺らぎそうではあるのだが、相手も限られているとみて、低配当を点数絞り込みと資金で補いたい。

2012/11/18 3歳以上オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    京都 C
  • 芝1600m
    外・右回り
  • 稍重
    見込み
コース図
前日の雨がどこまで残るかが大きなポイントになりそう。
コースとしては、スタート後の直線も長く、有利不利も少ない。Cコースでやや内枠が有利に転じるか。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   サダムパテック 牡4 57.0 武 豊
1 02   サンカルロ 牡6 57.0 吉田 豊
2 03   テイエムアンコール 牡8 57.0 熊沢 重文
2 04 ダノンシャーク 牡4 57.0 浜中 俊
3 05   コスモセンサー 牡5 57.0 和田 竜二
3 06 レオアクティブ 牡3 56.0 横山 典弘
4 07 × グランプリボス 牡4 57.0 内田 博幸
4 08   エイシンアポロン 牡5 57.0 池添 謙一
5 09   ガルボ 牡5 57.0 石橋 脩
5 10   リアルインパクト 牡4 57.0 ムーア
6 11   ファイナルフォーム 牡3 56.0 ルメール
6 12   シルポート 牡7 57.0 川田 将雅
7 13 ストロングリターン 牡6 57.0 福永 祐一
7 14   フィフスペトル 牡6 57.0 岩田 康誠
7 15 アイムユアーズ 牝3 54.0 四位 洋文
8 16 × マルセリーナ 牝4 55.0 デムーロ
8 17 ドナウブルー 牝4 55.0 スミヨン
8 18 × フラガラッハ 牡5 57.0 高倉 稜
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
M
ミドル
中間のラップ次第ではあるが、G1だけに淀みないミドルペースか。 前哨戦にスローペースが目立っただけにこれまでの勢力図が書き換わる可能性も含む。
信頼度
D
展開次第
別路線組や牝馬も入り交じり、相当の混戦模様。展開一つで結果も大きく変わりそう。
予想本文 

 この秋一連のG1シリーズは比較的順当な結果が続いている。しかしこのマイルCSはそう簡単に決まるだろうか。短距離戦線は群雄割拠。抜きんでた存在もなく、ここもすんなりと決まりそうにないムードが漂う。

 本命には随分頭を抱えたががレオアクティブを据える。追い込み脚質だけにどうしても届かないケースが懸念されるが、2走前の京成杯AHのように、コーナーで内をすくえばこの馬の末脚なら差し切れるとみる。包まれる懸念があるとはいえ、内目の枠も引いたこともその点では大きい。圧倒的人気ながら惨敗した前走は、距離が短いところにスローペースという展開的な言い訳がある。それでも勝ち馬とは同じ脚色で3馬身差なら許容範囲。むしろ人気が落ちる分買いやすくなった。今回はある程度前で競馬を試みる可能性もある。その場合に果たして自慢の末脚が発揮できるのかどうかに一抹の不安は残るが、期待する力と人気のバランスが本命として好ましい。

 対抗にダノンシャークの安定感。地力的にはもう一つ足りない面があるのも否めないが、どのような展開になっても自分のレースができる点を評価。レースでは勝ち切れてこそいないが、常に33秒台の安定した末脚を繰り出し、ペース不問で安定した成績を残している。こういった混戦になってくると、やはりこの馬の信頼感に身を委ねたくなってくる。もちろん、安定しているとはいっても、4着、5着という馬券に絡まないケースが怖いといえば怖いが、そのあたりは割り切りも必要だろう。付け加えるなら京都コースでの実績も高いことも後押し材料。うまくこの混戦を利してほしい。

 人気的にこの評価に留めたとはいえ、安田記念馬ストロングリターンも、もちろん本命候補の一角。復帰初戦の毎日王冠では7着と振るわなかったが、毎日王冠はレースレベルは非常に高く、その中であのレースぶりなら休養明けとしてはまずます。ほとんど着差のなかったグランプリボスが次走を快勝している点もその根拠にはなるだろう。懸念は久しぶりとなる右回りコースへの対応だろうか。まっすぐ走らず距離ロスすることも多い馬だが、まともに走ればここでの巻き返しはごくごく普通のことのようにも思える。マイル戦では、やはりこの馬が地力的には最上位に位置しているといっていいかもしれない。

 ジェンティルドンナとヴィルシーナにばかり目がいった今年の3歳牝馬戦線だが、アイムユアーズの実績もそれに次ぐもの。今年のこの世代がレベルが高い事はすでに周知の通り。特にこの馬の場合、マイルに戻ることは大きなプラスで、古馬との初対戦も斤量のハンデを考慮すれば期待感も高まる。あまり目立っていない状態だが、決してバカにできないポジションにいるとみている。

 このレースはどうも牝馬がからんできそうな気がしてならない。牝馬勢が続くが、ドナウブルーもその一頭。牝馬限定レースでは相当な実力馬だが、安田記念を大敗してしまった。牡馬混合G1となるとやはり厳しいかと思ったところの関屋記念のレコード勝ち。続く次走、府中牝馬Sでは当然の1番人気となりながらの3着ではあったが、一応の格好はつけた形。先行して押し切る形をとれる点は馬券的には有利といえ、入着圏内には警戒すべき存在。

 ほぼ見限りつつあったマルセリーナだが、マイルならまだ怖い。前走の府中牝馬Sでは5着。もう少しやれるかと期待していただけに落胆があったが、思い返せばこの馬自身は32秒台の脚を出しており、スローペースの中、馬群を割ってよく伸びてはいた。叩き2走目の変わり身と、得意といえるマイル戦で息を吹き返す可能性はある。ただ、一瞬のキレで勝負するタイプだけに、今回の展開には向かない点がやや不安材料ではある。

 おそらく1番人気が予想されるグランプリボス。前走は完全に前が残る競馬でありながら差し切ったのは見事。充実期を思わせる完璧な内容で、ここでの人気も頷けるが、他馬との地力差は僅かの差。折り合い的にムラ駆けのある馬でもあるので、まだ絶対の信頼は置けない。もちろん力は認めるが、ここは勝たれたら仕方がない程度のヒモ扱いが妥当とみる。

 もう一頭はフラガラッハの変わり身を警戒。一戦叩いて調子がかなり上向き。父譲りの追い込みには破壊力がある。外差しは難しい状況だが、無欲の突っ込みがなんとも怖い。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単

軸2頭マルチ:

06=04
→13,15,17,16,07,18
(36点)

06=13
→04,15,17,16,07,18
(36点)

混戦の続くマイル路線。どこからでも狙える状況なだけにリスク覚悟で人気薄めのところから突いていきたい。その点で、3歳馬ながら人気落ちのあるレオアクティブを本命視した。地力的にはストロングリターンやグランプリボスも気になるところではあったが、対抗にもダノンシャークを抜擢する。本来であれば馬券的にはボックス勝負がよいところだが、ヒモが押さえきれない。やはり3連単は2頭軸マルチながしが妥当。レオアクティブからダノンシャークからのながし、ストロングリターンに相手を代えた馬券を推奨馬券とする。ヒモにはもっと手広くいってもいいかもしれない。

今回はさすがにかなり難しい。当たれば大きいが、全く外れてしまう可能性も多分にあるだろう。ただ、個人的にはここ2年連続で大きな配当を得ているレースだけに、恐れず強気に勝負してみたい。

2012/11/11 3歳以上牝馬オープン 定量 指定 国際
施行コース
  • 11R
    京都 B
  • 芝2200m
    外・右回り
  • 稍重
    見込み
コース図
スタート後の直線が長く、ゆったりとしたペースになりがち。逃げ馬の前残りを誘発しやすく、後方待機馬は早めの仕掛けが要求される。さらに天候も下り坂で、パワーある先行馬に有利。
馬柱
馬名 性齢 斤量 騎手
1 01   マイネイサベル 牝4 56.0 松岡 正海
1 02   アカンサス 牝4 56.0 三浦 皇成
2 03 スマートシルエット 牝5 56.0 岩田 康誠
2 04   メルヴェイユドール 牝5 56.0 酒井 学
3 05   マイネジャンヌ 牝4 56.0 幸 英明
3 06 ピクシープリンセス 牝4 56.0 デムーロ
4 07 フミノイマージン 牝6 56.0 太宰 啓介
4 08   レジェンドブルー 牝6 56.0 藤岡 佑介
5 09   クリスマスキャロル 牝5 56.0 秋山 真一郎
5 10 オールザットジャズ 牝4 56.0 川田 将雅
6 11 × ホエールキャプチャ 牝4 56.0 横山 典弘
6 12 ヴィルシーナ 牝3 54.0 内田 博幸
7 13   エリンコート 牝4 56.0 池添 謙一
7 14   マイネオーチャード 牝4 56.0 柴田 大知
8 15 × レインボーダリア 牝5 56.0 柴田 善臣
8 16 × ラシンティランテ 牝3 54.0 ルメール
*騎手の赤字は乗り替わり
予想ペース
S
スロー
一応03のハナであろうが、飛ばすタイプでもなく、序盤は相当ペースは遅くなりそう。ただ、有力馬に先行馬が多く、仕掛けのタイミング次第で、差し馬にもチャンスがありそう。
信頼度
C
やや混戦
軸定まるもやや押し出され気味の感。他馬は横一線でノーマークの馬にも十分チャンスある情勢。
予想本文 

 ここ2年はスノーフェアリーの独壇場だったエリザベス女王杯。今年はG1としては小粒なメンバー構成。ただ、その分、どの馬にもチャンスがあるレースといえよう。だが、準3冠ホースのヴィルシーナにとっては、天敵ジェンティルドンナのいないここは絶好のチャンスであり、モノにしなければならない一戦。ただ、そう甘くはないのも競馬であり、その点の攻防が見どころにはなりそう。

 不安がないわけではなく、圧倒的1番人気を考えれば本命も避けるべきかと考えもしたヴィルシーナだったが、やはり死角は最も少ないと言わざるを得ない。打倒ジェンティルドンナに燃えた前走の秋華賞がピークであり、ここは1段落ちるのは否めないが、それでもどうにかなりそうなメンバー構成。何より今年はジェンティルドンナ以外には負けていないだけに安易に評価は下げられない。前走で見せた先行策のように、どこからでも競馬ができる柔軟性はここでは大きなよりどころになる。切れるタイプではなく、長くいい脚を使うタイプといえるので、スローからの上がり勝負の展開は不向きではあるが、複勝圏内を考えればやはり不動の軸には違いないだろう。

 ヴィルシーナを軸に据えると相手が難しくなるが、スマートシルエットを抜擢する。今回のメンバーならおそらくハナを切りそうな展開で、それがどちらに転ぶか、リスキーな面も含むが、マイペースに行ければかなり渋とい。スローで逃げて上がりも早く、このレース向きの脚質には好感が持てる。無論、G1の舞台で楽に逃がしてはくれないだろうが、後方にいる有力馬にコーナーで飲み込まれることがなければ、平坦コースを利して出し抜けは計れそう。逃げ切りまでは難しいかも知れないが、上位に残ることはできるとみる。後は天候が少し気になるところ。

 条件級だが前走のピクシープリンセスのレース内容は素晴らしいものだった。このレースではさすがに条件クラスの馬が食い込んでくることはデータ的にもほとんどない。だた、今年のメンバーはG1ホースも2頭のみという比較的手薄な状況。何より、とにかくヤネがヤネだけに持てる力以上のものを発揮してくるのが怖いところ。距離や折り合いには不安なく、先行抜け出しも可能となればG1の舞台でも好走が期待できそう。

 オールザットジャズは人気的には旨味ある存在。昨年のこのレースを含め、G1で惨敗は喫しているものの、それ以外での重賞を含めたレースでの安定感はなかなかのもの。ここ2戦も着順こそ振るわないが、内容は決して悪くない。今の状態で、今回のメンバーならおそらく昨年のようなことにはならないだろう。ただ、差してこその馬なので、先行有利なスローペースは歓迎材料ではない。各馬が早仕掛けになるような展開なら食い込みも可能か。

 古馬筆頭格になるのはフミノイマージン。ほとんど追い込みに近い差し脚質はスローペース必至のこのレースでどうか。小回り札幌でダークシャドウを差しきった事は見事だが、逆に広いコースでおあつらえ向きの早い流れになった前走京都大賞典では、やや期待外れの感も。脚質、ローテーション的にも2年前のこのレースの2着馬、メイショウベルーガにイメージはかぶる面はあるが、ここまで人気を背負うと、どうしても怖さの方が先行してしまう。無論、力量的にトップクラスであることには異論はないし、札幌記念のように大マクリしてくれば圧勝すらありえる。

 距離不安はあるが、ラインティランテが復調気配。一夏超して馬体が一回り大きくなって逞しさを増した。難しいタイプだがこの鞍上なら面白い存在。折り合いさえつけば距離もこなせそう。

 勝ち切るまでにはいかないが、ここ2戦の前哨戦を無難にこなしたレインボーダリアも連下には加えたいところ。特に馬場が渋ってくるようだとさらに浮上してくる。

 ホエールキャプチャは好調時の昨年でも4着。この距離では強気になれない。ただ、前走は着差ほどは負けておらず、動きもよく変わり身はありそう。先行脚質であることも忘れてはならない。

馬券と総評
推奨馬券 総評
3連単
軸2頭マルチ:

12=03
→06,10,07,16,15,11
(36点)

12=06
→03,10,07,16,15,11
(36点)
いくら3歳馬が好成績を挙げていても、エリザベス女王杯は古馬を中心に据えるのが馬券的には王道。本来であれば、自身の好み的にもフミノイマージンやオールザットジャズをもっと上位評価したかったが、それでも本命はヴィルシーナを据えざるを得なかった。やはり最も死角は少ないのはこの馬で、軸は不動だろう。
ただ、相手以下は一様に力関係に差はない状況。となれば、頼みは騎手と展開。先行有利の流れになるとみて、スマートシルエットとピクシープリンセスを抜擢した。ヒモは極力手広く考えたいが、相手を1頭にも絞り込めず、ひとまずヴィルシーナから、この2頭からの3連単2頭軸マルチながしで勝負したい。

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bakusuinobitaです。
一応、「小心無用」がポータルページになっております。

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中央競馬のG1レースのみを限定して適当な予想を書いております。

2010年より、本ブログスタイルに移行しましたが、それ以前のものは「PakaPakaParadise」においてあります。
もっと前のは公開してません。もう色々めんどくさくてあきらめました。

後、定番のご注意ですが、適当にやってる以上、色々間違いはきっとあるので、馬券購入の際などは主催者側の発表にてご確認下さい。

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